自動車保険の「等級」は保険料に直結する重要な仕組みです。事故で等級が下がったあとに車を手放した場合、その等級が次の車にも適用されるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。本記事では、事故後に車を売却した場合の等級の扱いや、次の保険契約への影響について詳しく解説します。
等級とは?保険料にどう影響する?
自動車保険では、無事故での契約を継続することで「ノンフリート等級」が毎年1等級ずつ上がり、保険料が割引されていきます。一方、事故を起こして保険を使うと等級は3つ下がり、保険料が大きく上がります。
たとえば、20等級で事故を起こして保険を使うと、翌年は17等級となり、事故有係数が適用された高い保険料になります。
車を売っても等級は残る?
車を手放して保険契約を解約しても、その時点での等級は「中断証明書」として保存できます。中断証明書は再契約時に使える仕組みで、有効期間は保険会社により異なりますが、一般的に10年です。
ただし、事故後の3等級のまま中断した場合、次に車を購入して保険を再開したときもその等級から再スタートになります。
事故後すぐに解約すると等級が回復する?
よくある誤解として「保険を解約すれば等級が元に戻るのでは?」という声がありますが、一度等級が下がった後の契約を解約しても、等級はリセットされません。そのまま次の契約に引き継がれます。
例として、3等級で保険を中断→半年後に新車を購入して保険を再契約した場合、その保険は3等級からスタートします。
次の契約で保険料を抑える方法
事故後の等級で保険を再契約する場合、保険料は割高になります。少しでも負担を軽減するには、複数の保険会社で見積もりを取り、割引制度のある会社を選ぶのがおすすめです。
また、家族で保険を引き継ぐ「等級継承」制度や「セカンドカー割引」などを利用できるケースもあるので、詳細は保険会社へ確認すると良いでしょう。
中断証明書の取得を忘れずに
車を手放したあと保険を中断する際には、必ず「中断証明書」の発行を保険会社に依頼しましょう。これがなければ等級はリセットされ、次回契約時に6等級からのスタートになる可能性があります。
特に事故後で低い等級の場合でも、中断証明をしておけば、再契約の際に余計な手続きやトラブルを避けることができます。
まとめ
保険を使って等級が3等級に下がった状態で車を売却しても、その等級は維持されたまま次の契約へ引き継がれます。等級は契約者単位で管理されるため、契約の有無にかかわらず影響が続く点に注意しましょう。
将来の保険料を無駄にしないためにも、中断証明書の取得や保険会社との事前相談を忘れずに行い、賢い保険の使い方を心がけましょう。
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