大学生や扶養内バイトに影響?「130万円の壁」が「150万円」になる可能性と今後の動き

社会保険

近年話題となっている「130万円の壁」について、政府が「150万円」へ引き上げる可能性を検討しているというニュースが注目を集めています。とくに大学生など扶養内で働く人々にとっては大きな関心事でしょう。本記事では、130万円の壁とは何か、その見直しの背景や、将来の動向についてわかりやすく解説します。

「130万円の壁」とは?

「130万円の壁」とは、配偶者や扶養家族が年間の収入(給与)が130万円を超えると、被扶養者ではなくなり、自分で健康保険・厚生年金保険に加入する必要が出てくるラインのことです。

この基準は多くの学生アルバイトやパート主婦にも当てはまり、「壁」を超えると保険料負担が増えるため、勤務時間を調整して収入を抑えるケースが多く見られます。

なぜ「150万円への引き上げ」が検討されているのか?

政府は人手不足対策と、働き方の多様化を支えるため、現状の壁が就業抑制になっていることを問題視しています。特に、少子高齢化が進む中で、労働力の確保は喫緊の課題です。

そのため、将来的には130万円の基準を150万円程度まで引き上げ、より多くの人が収入を気にせず働ける環境を整える動きが検討されています。たとえば、2023年9月には「年収の壁・支援強化パッケージ」が発表され、実質的な緩和措置も講じられました。

大学生アルバイトへの影響は?

仮に130万円の壁が150万円に引き上げられた場合、大学生アルバイトにも大きなメリットがあります。現在より多く働いても扶養の範囲内で収まるため、収入を増やしやすくなります。

たとえば、時給1,100円で週20時間勤務した場合、年間収入は約114万円。これを週25時間に増やすと約142万円になります。新しい基準なら扶養内で収まる可能性があります。

いつから変わる?実施時期は未定

2024年以降も政府内で議論は継続していますが、「130万円→150万円」への正式な改定は現時点(2025年5月現在)ではまだ行われていません。したがって、今すぐ制度が変わるわけではありませんが、方向性としては「緩和」の動きが強いと考えられます。

特に選挙後や政策転換のタイミングで一気に進む可能性もあるため、ニュースや厚労省の公式発表などを継続的にチェックするのが良いでしょう。

扶養範囲内で働くための工夫

  • 年収見込みの管理:勤務日数や時給、月収などをエクセル等で管理しましょう。
  • 年末調整や源泉徴収票の確認:収入が年間でいくらかを把握するためにはこれが有効です。
  • 雇用先との相談:年間収入調整のための勤務シフトを柔軟に調整できるか、あらかじめ相談しておくと安心です。

まとめ:150万円への引き上げは現実味があるが、制度変更前に注意を

「130万円の壁」が「150万円」になる可能性は高まりつつありますが、現段階では制度改定は確定していません。大学生やパート主婦など扶養内で働く人は、今後の制度変更に備えつつ、現行のルールをしっかり理解して収入調整を行うことが大切です。

最新情報をキャッチし、柔軟に対応できるようにしておきましょう。

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