アルバイトと個人事業主の収入を同時に得ている場合、確定申告の計上タイミングが混乱しやすくなります。特に初めて確定申告を行う場合、給与所得と事業所得での計上方法の違いを理解しておくことが重要です。
1. 給与所得の計上タイミング
給与所得は、原則として「支払われた日」を基準に計上されます。ただし、給与所得は源泉徴収の対象となるため、実際には会社が年末調整用に支払った給与額を12月分として年末に計上することが一般的です。
したがって、1月支払い予定の12月勤務分の給与は、原則としてその年の給与所得として計上されます。給与明細に記載されている支給月を確認することが重要です。
2. 事業所得の計上タイミング
事業所得は、発生主義に基づき収入が確定した月に計上するのが原則です。1月支払い分であっても、その報酬が12月の業務に対応する場合は、前年分として計上することが可能です。この点は給与所得との大きな違いです。
3. 確定申告の書類作成のポイント
給与所得と事業所得を併せて申告する場合、源泉徴収票を基に給与所得欄を正確に記入し、事業所得は発生主義に基づいて収入を計上します。支払時期と業務発生時期を混同しないよう注意が必要です。
また、事業所得については経費も正確に計上することで、所得税額の正確な算定が可能となります。
4. まとめ
アルバイトと個人事業主の掛け持ちの場合、給与所得は原則として支払われた月に、事業所得は業務が発生した月に計上することが基本です。初めての確定申告では、源泉徴収票や報酬明細を確認し、給与所得と事業所得を正確に区別して記入することが重要です。必要に応じて税務署や専門家に相談して、誤りのない申告を行いましょう。

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