大学生バイトの「103万円の壁」とは?月収と扶養の仕組みをわかりやすく解説

税金

大学生のアルバイトでよく話題になる「103万円の壁」。月収や扶養の仕組みが複雑で不安を感じる方も多いでしょう。本記事では、年間収入103万円と月収8万8千円の違い、親の扶養から外れる基準など、混同しやすいポイントを丁寧に解説します。

扶養には「税金」と「社会保険」の2種類がある

扶養という言葉には、税法上の扶養社会保険上の扶養の2種類があります。大学生のバイトにおいて主に関係するのは、親の税金控除に関わる「税法上の扶養」です。

税法上の扶養控除は、あなたの年間所得が103万円以下であれば、親が「扶養控除」を受けることができます。これにより、親の所得税や住民税の負担が軽くなります。

「103万円の壁」は年間収入で見る

この「103万円の壁」はあくまで年間の収入で判断されます。つまり、1月〜12月の合計収入が103万円を超えなければ扶養内ということになります。

月々の収入が8万8千円を超えたとしても、年間トータルで103万円を超えなければ問題ありません。たとえば、前半に少なく後半に多く稼いだ場合でも、合計が103万円以内であれば扶養内です。

「月8.8万円の壁」は社会保険の話

一方、「月8.8万円を超えると扶養から外れる」という話は、社会保険上の扶養に関するものです。こちらは主にパート主婦や勤務時間の長い人向けであり、学生には原則として適用されません

ただし、社会保険に加入している親の扶養に入っていて、かつ週20時間以上・月収8.8万円以上・勤務期間1年以上などの条件を満たす場合は、学生であっても社会保険加入対象になる可能性があります。

学生バイトにおける実際の判断基準

多くの大学生バイトでは、税法上の103万円の枠内で働くことを目指して調整しています。仮に月収が増えた場合は、その都度累計収入を確認することで103万円超過を防げます。

たとえば、5月末までに37万円稼いでいた場合、12月までの残り8ヶ月で稼げる金額は66万円。66万円÷8ヶ月=月8.25万円程度が目安になります。時給とシフトを調整しながら、この範囲内に収まるようにすればOKです。

103万円を超えたらどうなる?

もし年間収入が103万円を超えると、親の扶養から外れ、親の所得税や住民税が増える可能性があります。しかし、学生本人には大きな課税は発生しにくく、年間所得が130万円未満なら「勤労学生控除」により非課税の可能性もあります。

また、社会保険については、130万円を超えない限り本人が保険料を払う必要はないため、年収が103万円を多少超えるくらいなら、極端に心配する必要はありません。

まとめ:103万円は「年収」で判断。月収増えても焦らず冷静に

扶養内アルバイトにおける「103万円の壁」は、年間の合計収入が基準です。月収が一時的に増えても、年間で103万円を超えなければ扶養から外れません。

「月8.8万円」の目安は社会保険の話で、学生には原則として当てはまらないことがほとんどです。年間収入のペースを見ながら、無理のない範囲でシフトを組み立てていきましょう。

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