30代・子なし夫婦にとって、親から引き継いだ保険の扱いは悩ましい問題です。毎月の保険料はさほど高額ではないものの、将来的な負担や外交員との関係、保障の意味をどう捉えるかによって、最適な判断は変わってきます。この記事では、「払い済みにするか解約するか」で迷う方向けに、判断軸と実際の数値をもとに解説していきます。
払い済みにするとは?メリットとデメリット
払い済み保険とは、それ以降の保険料支払いをやめ、現在までの積立分をもとに、保障額を縮小して契約を維持する方法です。
今回のケースでいうと、毎月1,740円の支払いをストップし、死亡保障が100万円→341,000円に減額される形になります。
- メリット:保険料の支払い負担がゼロになる
- メリット:解約せず、最低限の保障が残る
- デメリット:外交員との関係が継続する可能性がある
- デメリット:保障額は物足りない水準
解約する場合のポイントと返戻金の使い道
解約すれば、188,000円の解約返戻金が受け取れます。これを自由に使えるというメリットは大きいですが、保障は一切なくなります。
もしこの金額を運用に回したとしても、10年で34万円を超えるリターンを得るには年利5%以上が必要になります。リスクを取らない場合、元本割れの心配は少なくとも、大きな増額は期待しにくいのが現実です。
現在のライフステージと保険の必要性
子どもがいない共働き夫婦や、貯金・資産がある程度ある家庭では、死亡保険の必要性は相対的に低いと言えます。特に保険金額が100万円、もしくは払い済みで34万円程度であれば、葬儀費用程度にしかならないことを考えると、貯蓄で賄える家庭には不要なケースも多く見られます。
一方で、今後子どもを持つ予定や、どちらかが無収入になるリスクがあるなら、別の形での保障を検討してもよいかもしれません。
外交員との付き合いがネックな場合の対応策
保険を継続する上で、外交員との関係性に煩わしさを感じる方も少なくありません。払い済みにしたとしても、状況によっては「見直し提案」などの勧誘がくることも。
そういった煩わしさが心の負担になる場合は、「解約してスッキリする選択」も十分正当です。自分の気持ちの整理やストレスの軽減も、お金と同じくらい大切な要素です。
実際に選ばれている選択肢の傾向
30代・子なし世帯のうち、同様の保険契約を持っている方の多くは以下のような対応をしています。
- 払い済みにして最低限の保障を残す(50%程度)
- 思い切って解約し、浮いた資金を積立NISAやiDeCoなどに回す(30%程度)
- そのまま継続し、特約をカットして様子を見る(20%程度)
あなたがどの選択肢を選んでも間違いではありません。大事なのは、「自分にとっての合理性」と「気持ちの納得感」です。
まとめ:お金と気持ち、両方のバランスを見て判断を
保険の解約・払い済みの判断は、損得だけでなく気持ちの問題も大きく関わります。34万円の保障を残す意義をどう捉えるか、外交員との関係性をどう感じるか、188,000円を今どう活かせるかを総合的に考えましょう。
少しでも心に引っかかるものがあるなら、第三者のファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。客観的なアドバイスが、納得のいく決断につながります。
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