障害基礎年金2級から社会保険加入後の年金額の変化とその影響

発達障害で障害基礎年金2級を受給している方が、障害者枠での仕事を通じて社会保険に加入する場合、年金がどのように変わるのか、また新たに支払うことになる社会保険料や医療費について不安に感じる方も多いでしょう。

特に、給料によっても年金額や保険料の額が変わるため、事前にシミュレーションしておくことが重要です。この記事では、障害基礎年金2級から社会保険に加入することで、どのように年金額や負担が変わるのかを具体的に解説します。

1. 障害基礎年金2級と社会保険の基本的な仕組み

障害基礎年金は、障害のある人が基本的に受け取る年金であり、社会保険（厚生年金）に加入していない場合でも支給されます。2級の受給者は、収入が少ない場合や生活に支障がある場合に支給額が決まります。

一方で、社会保険（厚生年金）に加入すると、給与に応じた保険料の支払いが必要になりますが、その代わりに将来の年金額が増える可能性もあります。障害基礎年金を受け取っている方が社会保険に加入すると、年金の減額があることもあります。

社会保険に加入すると、収入が一定額を超える場合に、障害基礎年金が減額されることがあります。障害基礎年金の支給は、年収に関して一定の制限がありますので、社会保険に加入して収入が増えると、それに伴って年金が減額される場合があります。

しかし、収入を得て社会保険に加入することで、将来の年金額が増える可能性があり、長期的にはメリットがあると言えるでしょう。

実際に、障害基礎年金2級の受給者が社会保険に加入した場合の年金額は、給与額によって異なります。ここでは、月収が8万円と13万円の場合に分けてシミュレーションしてみましょう。

月収が8万円の場合、厚生年金と国民年金を合わせた年金額は、おおよそ月額2万円〜2万5千円程度となる場合が多いです。この金額は、収入が低いため、社会保険料の支払いが比較的少なく、年金額が少し増加する可能性があります。

月収が13万円の場合、厚生年金と国民年金を合わせた年金額は、おおよそ月額3万〜3万5千円程度が一般的です。給与が増えることで、社会保険料の支払い額も増えますが、その分将来受け取る年金額が高くなる可能性もあります。

社会保険に加入することで、医療費の負担がどう変わるのかも気になるポイントです。社会保険に加入していると、健康保険に加入していることになりますので、医療費の自己負担額は軽減されます。

特に、精神科の通院費がかかる場合でも、健康保険が適用されるため、負担額が軽減されることになります。しかし、障害者枠で働く場合には、雇用主と労働契約を結ぶため、給与に応じた医療費負担が増える場合もあります。

社会保険に加入することで、年金額が増加する可能性がありますが、収入が増えることで障害基礎年金が減額されることがあります。そのため、自分の収入額に合わせた年金額の変化を理解しておくことが大切です。

また、医療費の自己負担が軽減されるというメリットもありますが、社会保険料の支払いが増えることに注意が必要です。今後の生活設計を見越しながら、慎重に判断することが求められます。