国民健康保険料の計算には、所得額や所得割基礎額などの概念が関係しており、計算方法を理解することが重要です。本記事では、給与所得や株式売却益を含む場合の国民健康保険料の計算方法について詳しく解説します。
国民健康保険料の計算の基本
国民健康保険料は、以下の3つの要素から構成されます。
- 所得割:前年の所得に応じて決まる(所得額に自治体ごとの所得割率を掛ける)。
- 均等割:世帯内の被保険者の人数に応じて決まる。
- 平等割:世帯ごとに定額で課される。
今回は所得割基礎額を求める計算方法について詳しく説明します。
所得額の計算方法
国民健康保険料の計算における所得額は、以下のように求めます。
給与所得の場合
給与所得の計算は、給与所得控除を差し引いて求めます。
例えば、給与収入が100万円の場合、給与所得控除は55万円(2023年度基準)なので、
所得額 = 100万円 – 55万円 = 45万円
未上場株式の売却益(総合課税)
株式売却益を総合課税として申告する場合、売却益から配当控除を差し引いた額が所得額になります。
例えば、売却益が100万円で、配当控除(10%)が10万円の場合、
所得額 = 100万円 – 10万円 = 90万円
所得割基礎額の計算
所得割基礎額は、所得額から基礎控除額(43万円)を差し引いた額で計算します。
今回のケースでは、
- 給与所得額:45万円
- 株式売却益:90万円
- 合計所得額:45万円 + 90万円 = 135万円
ここから基礎控除額43万円を引くと、
所得割基礎額 = 135万円 – 43万円 = 92万円
所得割保険料の計算
所得割保険料は、自治体ごとの所得割率を掛けて計算します。例えば、所得割率が10%の場合、
所得割保険料 = 92万円 × 10% = 9.2万円
ただし、所得割率は自治体によって異なるため、正確な計算には自治体の最新情報を確認する必要があります。
まとめ
国民健康保険料の計算における所得額の算出方法は以下の通りです。
- 給与所得は給与収入 – 給与所得控除で計算。
- 株式売却益は売却益 – 配当控除で計算(総合課税の場合)。
- 合計所得額から基礎控除43万円を引いたものが所得割基礎額になる。
- 所得割保険料は所得割基礎額 × 所得割率で決まる。
正確な保険料を確認するためには、お住まいの自治体の国民健康保険の計算ルールをチェックするのが確実です。
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