60歳から受け取る年金額と働く際の収入制限｜繰上げ・在職老齢年金の仕組みを整理

年金お知らせ便には「65歳で月約13万円」の厚生年金受給予定とありますが、60歳から受け取る場合や、その後働いて収入があると年金が減るのかどうか悩む方も多いでしょう。この記事では、60歳からの繰上げ受給による減額率と、在職中に稼いでも年金支給が続く範囲について詳しく解説します。

60歳から受け取るとどれくらい減る？繰上げ受給の仕組み

繰上げ受給では、受給開始月ごとに一生涯年金額が減額されます。昭和37年4月2日以降生まれの場合、60歳で受け取ると約24％減となります:contentReference[oaicite:0]{index=0}。

たとえば、65歳で月13万円なら、60歳からの受取りは13万円×（100‑24％）＝約9.9万円になります。

60歳から5年間早くもらうことで65歳までに累計約672万円を受け取れますが、80歳以降は減額額が累積して65歳受給者との差が生じる可能性があります:contentReference[oaicite:1]{index=1}。

65歳以上で働く場合、厚生年金の年金＋収入（標準報酬月額と賞与の平均）が47〜50万円の範囲内であれば満額支給されます:contentReference[oaicite:2]{index=2}。

たとえば、年金13万円＋給与35万円＝48万円。この例は上限未満なので減額なしで年金は満額もらえます。

年金13万円＋給与40万円＝53万円の場合、支給停止額は（年金＋給与−50万円）÷2＝(53‑50)÷2＝1.5万円となり、支給が1.5万円減ります:contentReference[oaicite:3]{index=3}。

60歳での繰上げ受給は月額減額があるものの早期受取メリットもあります。一方、65歳以上で働く場合は、月の収入と年金との差額が50万円未満なら満額受給が可能です。生活設計や健康寿命を踏まえて、どの選択が最適か検討しましょう。

正確な個別判断には、日本年金機構のシミュレーションや専門家への相談も有効です。