退職前に1ヶ月欠勤した場合の社会保険・厚生年金の取り扱いとは?給与ゼロでも保険料は発生する?

社会保険

会社を退職する直前に有休がなく、1ヶ月間欠勤するケースでは、給与が支給されない可能性があります。このような状況で、社会保険料や厚生年金保険料がどうなるのか、制度の仕組みに基づいて解説します。

社会保険料は給与の有無に関係なく発生する

社会保険(健康保険・厚生年金)は月単位で管理されており、月の1日でも在籍していれば、その月は加入対象となり保険料が発生します。たとえその月に給与が発生していないとしても、会社に在籍していれば保険料は徴収対象です。

これは「資格喪失日」が月末以外である限り、その月の保険料を全額負担する必要があるという原則に基づいています。つまり、欠勤で給与ゼロでも保険料は会社と従業員双方から発生します。

1ヶ月全欠勤=保険料免除とはならない

1ヶ月間まるまる欠勤していても、その期間中に会社に在籍している限り、社会保険料・厚生年金保険料は免除されません。むしろ、給与がゼロの場合、会社側が立て替えて保険料を支払うことになり、最終給与や退職金などから天引きされるケースが多くなります。

例えば、7月1日〜31日まで欠勤しても、退職日が7月31日である場合、7月分の保険料は全額発生します。これは在籍=加入状態とみなされるからです。

給与がないときの保険料の徴収方法

給与が支給されない月でも、会社は原則として従業員の分の保険料も立て替え払いします。そして、それを後日、最終給与または退職金から相殺する仕組みです。

一部の会社では、従業員に対し「自分で保険料を会社に納付するよう」求めるケースもあるため、欠勤予定がある場合は早めに人事部門に確認しましょう。

退職日が月末以外なら保険料を回避できる可能性も

もし保険料の負担を少しでも軽くしたい場合、退職日を月末ではなく月初(たとえば1日や2日)にするという選択肢もあります。月の1日以外に退職すれば、その月は資格喪失扱いとなり、その月の保険料が発生しないケースがあります。

ただしこの方法を取るには会社側との合意が必要で、退職日調整が可能な場合に限られます。

事前の確認が重要:人事部門・給与担当へ相談を

制度上は決まっていても、実際の運用は会社ごとに若干異なる場合があります。退職前の欠勤が確定している場合は、人事担当者や社会保険労務士などに事前確認しておくことで、後からのトラブルや誤解を防ぐことができます。

まとめ:欠勤しても社会保険料は原則発生する

退職前に1ヶ月全欠勤しても、在籍中であれば社会保険料・厚生年金保険料は発生します。給与がゼロであっても免除にはならず、最終支払時にまとめて徴収される可能性があるため、事前に会社と相談し、スケジュール調整を検討することが賢明です。

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