60歳で年金に未納期間が20年近くある場合、65歳までの「高齢任意加入制度」によって不足分を補い、将来の年金額を増やすことが可能です。公的年金の仕組みや加入のメリット・手続きの流れを詳しく解説します。
高齢任意加入制度とは何か?
20歳から60歳までの間に納付期間が480月(40年)に満たない人は、60歳以上65歳未満で国民年金に任意加入できる制度です :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
加入日は申し出月からとなり、過去に遡ることはできません。65歳までの最大5年間、未納分を補って年金受給権の確保や老齢基礎年金額の増額が期待できます :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
加入条件と手続きのポイント
加入時の条件は以下のとおりです。
- 60歳以上65歳未満で日本国内に住所がある
- 基礎年金を繰上げ請求していない
- 20歳〜60歳までの納付期間が480月未満
- 厚生年金等に加入していない」 :contentReference[oaicite:2]{index=2}
手続きは市区町村や年金事務所窓口で行い、申し出後は口座振替により保険料を納付します :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
未納20年を補うとどれだけ増えるのか?
任意加入により未納分を補うことで、年金額の増加が見込まれます。例えば1年間加入すれば、年額でおよそ年2~3万円程度の増額効果があります :contentReference[oaicite:4]{index=4}。
最大5年間加入すれば、不足分をかなり補える可能性があり、年金受給資格も確実に得られるのがメリットです。
65歳以上はどうなるのか?繰上げ・特例加入
65歳以降に加入資格がなく満期の受給資格が不足する場合、65歳〜70歳までの「特例高齢任意加入」制度で受給資格期間の獲得が可能です。ただし、昭和40年4月1日以前生まれの方が対象です :contentReference[oaicite:5]{index=5}。
一方、65歳以前に年金を繰り上げて受給している人は任意加入できません。
加入しない選択は?そのリスクとは
未納分を放置したまま加入しない場合、受給額は減額され、満額を受けられないまま終わるリスクがあります。
また、年金は加入期間に応じて支給されるため、未納期間が長いほど受け取り額に大きな差が生じます。
まとめ:ぜひ60〜65歳で任意加入を検討しよう
60歳時点で20年程度の未納があるなら、65歳までの任意加入が非常に有効です。受給権取得と老齢基礎年金額の改善に向けた大きな一歩となります。
まずはねんきん定期便などで納付状況を確認し、市区町村窓口や年金事務所で相談。必要なら特例高齢任意加入についても検討しましょう。
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