毎月の収支を記録する家計簿だけでは、お金の全体像を把握するのは難しいと感じたことはありませんか?そこで注目されているのが「資産表」です。資産表を取り入れることで、家計管理に深みが加わり、より具体的な目標設計が可能になります。
資産表とは?家計簿との違い
家計簿が「お金の流れ(フロー)」を記録するものであるのに対し、資産表は「お金の蓄積(ストック)」を可視化するツールです。
例えば、収入や支出を毎月書き出すのが家計簿ですが、資産表では銀行口座の残高、投資資産、保険の解約返戻金、不動産の評価額、そしてローンなどの負債も一覧でまとめます。
資産表の中身は何を記録すべきか?
資産表には主に以下のような情報を整理して記載します。
- 現金・預金:銀行口座、定期預金、タンス預金など
- 金融資産:株式、投資信託、iDeCo、NISAなど
- 保険:解約返戻金がある生命保険・医療保険
- 不動産:持ち家、土地(参考評価額)
- 負債:住宅ローン、カードローン、教育ローンなど
これらを「資産合計 − 負債合計=純資産」の形で把握するのが基本です。
家計簿との連携の方法
家計簿と資産表は、月に1度の見直しで連携させるのが効果的です。例えば、月末に家計簿を締めるタイミングで各口座の残高や投資状況を確認し、資産表に転記します。
この作業を続けることで、毎月どのくらい資産が増減しているのかが見えるようになり、家計の健全度を数値で確認できます。
資産表をつけるメリットと効果
資産表をつけることで、支出の見直しだけでなく、資産形成のスピードを上げる手助けにもなります。以下のような効果が期待できます。
- 目標資産額とのギャップを明確化できる
- 老後資金、教育資金など中長期の資金計画が立てやすくなる
- ローンの返済状況を一元管理できる
- 投資のバランス(リスクと安全資産の比率)を見直すきっかけになる
実例:30代共働き夫婦の資産表連携法
ある30代共働き家庭では、家計簿アプリで毎月の支出を記録しつつ、Googleスプレッドシートで資産表を作成。月末には以下のように更新しています。
- メイン口座・証券口座の残高を確認
- 住宅ローンの残債をローン明細から転記
- 積立NISAや企業型DCの時価を反映
これにより、毎月の純資産がグラフで可視化され、目標に対して順調かどうかが一目でわかるようになったとのことです。
おすすめの資産表管理ツール
資産表はエクセルやスプレッドシートで作成するのが主流ですが、最近では次のような便利なツールもあります。
- マネーフォワード ME:自動連携で最新の資産を一覧化
- Zaim:家計簿と資産の両方が管理できる
- Google スプレッドシート:カスタマイズ性が高くおすすめ
まとめ:家計簿+資産表でお金の見える化を
家計簿だけでは見落としがちな「今の資産全体像」や「将来への道筋」を確認するためには、資産表の導入が非常に効果的です。
毎月末に10分〜15分ほどの見直しを行うだけで、家計に対する理解が格段に深まり、資産形成のモチベーションも維持しやすくなります。まずはシンプルな表から始めて、無理なく続けていきましょう。
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