夫のお小遣いはいくらが妥当？家計を圧迫せずに満足度を高める方法とは

夫婦間での「お小遣い」の金額は、家計管理における難しいテーマのひとつです。特に収支がカツカツな家庭では、お互いの理解と納得が不可欠です。本記事では、世帯年収や支出バランスを踏まえたお小遣いの妥当性と、無理のない調整方法について解説します。

お小遣いの全国平均と実情を知る

株式会社リクルートが実施した「お小遣い調査」によると、30代男性会社員の平均お小遣い額は約38,000円、20代では約33,000円と報告されています。ただし、これは都心勤務での通勤費・交際費が含まれたケースが多く、家庭状況や家族構成により大きく差があるのが実情です。

例えば、住宅ローンや教育費の負担が大きい家庭では、お小遣いを1万円台に抑えている例も珍しくありません。つまり、平均値はあくまで参考程度に考えましょう。

夫婦＋未就学児1人の3人家族で世帯年収600万円（うち夫500万円）であれば、手取りは約480万円〜500万円と見積もられます。月の生活費に使えるのは約35〜40万円とすると、固定費・食費・保険料・教育費・貯蓄を差し引いた後のお小遣い枠には限界があります。

家族で外食費や衣類費は家計負担で、夫のお小遣いで支払うのは「タバコ・飲み代・散髪・趣味」といった範囲なら、月15,000円でも合理的な水準です。

上記からもわかるように、現状のお小遣いでは足が出てしまう月もあるのは当然です。

夫婦でのコミュニケーションが何よりも重要です。夫側の「交際やストレス解消に使う分も大切にしてほしい」という気持ちと、妻側の「家計を守りたい」という立場のバランスを取るには、例えば以下のような方法があります。

喫煙は職場の付き合いに必要という背景があっても、1箱600円×30日で約18,000円。減煙や加熱式への切替でコストを抑える工夫も可能です。

また、飲み会の頻度や一次会での切り上げなど、小さな行動変化で支出を減らせる例もあります。

夫のお小遣いが月15,000円というのは、世帯全体の支出構成と比べると大きく無理をしている水準ではありません。ただし、タバコ代が大きな割合を占めることや、夫婦でのお金の感覚にズレがある場合には、一度「家計の見える化」をして話し合ってみるのがおすすめです。

節約意識を共有しつつも、お互いの尊重が家庭円満の鍵になります。