派遣社員から正社員へ転職する際、給与の変化や賞与の有無など金銭的な影響は気になるポイントです。月収は下がってしまうけれど、賞与がある分トータルではどうなのか?生活のゆとりにどんな変化が出るのか?この記事では、実際の数値シミュレーションを交えながら詳しく解説します。
派遣社員と正社員の収入を年間ベースで比較
まずは、月収ベースの違いと年間収入での差を見てみましょう。派遣社員の月収が23〜25万円の場合、年収は以下の通りです。
- 派遣社員(23万円×12ヶ月)=276万円
- 派遣社員(25万円×12ヶ月)=300万円
一方で正社員の月収が22万円で、賞与が仮に年2回・各1ヶ月分(22万円×2回)支給されると仮定すると、年収は以下になります。
- 正社員:22万円×12ヶ月+44万円(賞与)=308万円
このように、賞与込みで考えると正社員の方が年収は若干上回る計算になります。
毎月の可処分所得で見る「生活のゆとり」
賞与は年に2回しか入らないため、月々の生活には即反映されづらいのが現実です。税金・社会保険料も差し引くと可処分所得(月々自由に使えるお金)の面では一時的に厳しくなるかもしれません。
たとえば、社会保険料が厚くなる正社員は、手取りが派遣時代よりも少なくなることもあります。毎月の生活費がギリギリでやりくりしている場合、短期的な負担感はむしろ増す可能性もあります。
正社員のメリットは「安定」と「将来性」
金銭面だけでなく、雇用の安定性や将来的な昇給の可能性なども正社員の魅力です。福利厚生や退職金制度、有給休暇の取得しやすさなど、トータルで見ると生活基盤の安心感が増します。
また、長期的にはキャリア形成や住宅ローンの審査通過など、社会的信用が高まることで生活全体が安定する方向へ進みやすいです。
派遣社員の強みとデメリットも整理しておく
一方で派遣社員は、時間の融通が利くことや、スキルに応じた職場変更がしやすいなどの利点もあります。ただし、更新制や契約終了の不安定さ、賞与や退職金が基本的にない点はデメリットです。
たとえば、今後のライフイベント(結婚・出産など)を見据えると、正社員の方が生活の再設計はしやすいといえます。
生活の中で「お金の見直し」をするのも一案
どちらの働き方でも、固定費の見直しや副業、ポイ活、節税などで手取りを実質増やすことは可能です。転職の前後で家計簿をつけてみると、必要な生活コストや支出のバランスが見えやすくなります。
たとえば、スマホのプラン変更、保険の見直し、家賃交渉などで年間数万円以上の節約ができた例もあります。
まとめ:数字と将来設計を踏まえて判断を
月収だけを見ると派遣の方が多く見えますが、賞与を含めた年間収入や雇用の安定性を加味すると、正社員の方が将来的には有利なケースが多いです。ただし、短期的な可処分所得が減る点には注意が必要です。
金銭面だけでなく、将来どう働きたいのか、どのような生活を送りたいのかを考えた上で、数字+価値観で総合的に判断することが後悔のない転職につながるでしょう。
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