就職が決まり、A型事業所で働く予定なのに、うっかり国民健康保険に加入してしまった…。そんな状況に不安を感じる方も少なくありません。今回は、「雇用保険あり」の職場に入る場合、健康保険の取り扱いや手続きについて、重複加入時の正しい対処法をわかりやすく解説します。
まず確認:A型事業所で加入する保険とは
A型事業所は雇用契約がある福祉的就労の場であり、原則として雇用保険・厚生年金・健康保険(社会保険)に加入することになります。勤務日数や時間が一定以上であれば、事業所が加入手続きを行う義務があります。
したがって、正式に就労が始まれば、あなたは「社会保険の被保険者」となり、国民健康保険の対象外となります。
誤って国民健康保険に加入してしまった場合の対応
就職前の不安から、早めに国民健康保険に加入してしまう人も少なくありません。この場合、後日「資格喪失届」を提出すれば問題ありません。
社会保険に加入した日(=就職日)が確定すれば、役所にその証明(例:健康保険被保険者証など)を持参し、国民健康保険の資格喪失手続きを行うことで、二重加入の解消ができます。
返金はある?国保保険料をすでに支払っていたら
就職前に国保に加入して保険料を支払っていた場合でも、社会保険加入日と重なっている期間の保険料については、後日還付される可能性があります。
多くの自治体では、社会保険の資格取得日を起点にして国保を「遡って脱退」できるため、無駄な支払いを避けられます。ただし自治体によっては返金まで数ヶ月かかるケースもあるため、領収書や証明書は大切に保管しておきましょう。
手続きの流れ:市区町村での申請方法
- ① A型事業所での社会保険証(健康保険証)を受け取る
- ② お住まいの市区町村の役所・保険年金課などに行く
- ③ 「国保の資格喪失届」を提出
- ④ すでに納付済みの保険料がある場合は還付の相談も
提出時に持参するもの:
・新しい健康保険証
・本人確認書類(マイナンバーカード等)
・国保の保険証(もし手元にあれば)
・印鑑(自治体によって必要)
まとめ:安心して勤務開始できるために、正しい保険手続きを
・A型事業所に就職したら、原則として社会保険に加入
・うっかり国民健康保険に加入しても、就職後に資格喪失届を出せば問題なし
・重複期間の保険料は、申請すれば還付される可能性あり
・健康保険証が届いたら、すぐに自治体窓口へ行って手続きしよう
不安なときは役所や事業所の担当者に相談し、スムーズに手続きすることで安心して新しい職場での生活をスタートできます。
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