銀行に預けたお金はどこにある?預金の仕組みとお金の流れをわかりやすく解説

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銀行に預けたお金は、通帳やアプリの数字として存在しているものの、実際にはどこにあるのでしょうか?この記事では、銀行のお金の実体や管理方法、どのように流通しているのかをわかりやすく解説します。

銀行預金のお金は「金庫」に保管されているわけではない

多くの人が誤解しがちですが、私たちが銀行に預けたお金がそのまま現金として保管されているわけではありません。実際には、預金は銀行のシステム上の数字として管理されているのが基本です。

もちろん、一定額の現金は各支店の金庫に保管されていますが、全ての預金者の資産を現金で保持しているわけではありません。仮に預金者全員が一斉に引き出しを求めれば対応できないのが現実です。

銀行のお金は貸出や運用に使われている

銀行は、預金されたお金の一部を企業や個人への貸出に回したり、国債などの金融商品で運用したりすることで利益を得ています。これが銀行の主なビジネスモデルです。

たとえば、ある人が100万円を銀行に預けた場合、そのうちの数十万円は他の誰かの住宅ローンや事業資金として貸し出されている可能性があります。

預金準備制度とは?現金保有のルール

日本では「預金準備率制度」により、銀行は一定割合の資金を日本銀行に預けることが義務付けられています。これにより、急な引き出しや経済ショックへの対応力が保たれます。

たとえば、100万円の預金があれば、5万円は日銀に準備金として預けられ、残りの95万円が貸出や運用に使われるといったイメージです。

私たちの口座残高は信用にもとづいた「記録」

実は、銀行口座の数字は「その人がそれだけの金額を引き出す権利を持っている」という記録であり、実物の現金がそこに確保されているわけではありません。

これは「信用創造」という仕組みにもつながっており、銀行が貸出によって新たなお金を生み出すことが可能になっています。

例:1万円を預けたらどうなる?

ある人が銀行に1万円を預けたとします。銀行はそのうちの一部を日銀に預け、残りを他の人に貸出。貸出された人がさらにそのお金を使えば、別の銀行にまた預金され、同じように連鎖していきます。

この連鎖によって、世の中に流通するお金が増えていく仕組みが「信用創造」です。

通帳の数字=あなたの財産であることに変わりはない

お金の実体が金庫にないからといって、私たちの資産が「存在しない」わけではありません。通帳やアプリに記載された金額は、法律上の財産として保証されています。

また、銀行が破綻した場合でも「預金保険制度」により、1金融機関ごとに最大1,000万円とその利息までは保護されます。

まとめ

銀行に預けたお金は、金庫にしまってあるわけではなく、システム上で管理され、一部は貸出や運用に使われています。これは現代の金融の基盤であり、「信用」によって成り立っている仕組みです。

通帳やアプリの残高は、現金としてすぐに引き出せるものではないかもしれませんが、信頼に裏打ちされた資産として、安全に管理されているのです。

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