退職後の失業保険や傷病手当の受給については、制度の理解と手続きが大切です。特に、副業をしている場合や、傷病手当を利用しながら失業保険を受け取る際には、いくつか注意すべき点があります。この記事では、傷病手当を受け取っている期間の失業保険受給への影響や、副業収入がどのように関わるのかについて解説します。
1. 失業保険と傷病手当の関係
失業保険の金額は、退職前の6ヶ月間の平均給与を基に計算されますが、傷病手当を受けている期間についてはどう扱われるのでしょうか。基本的には、傷病手当を受け取っている期間は、失業保険の計算対象には含まれません。そのため、傷病手当を受け取っている期間は給与収入と見なされないため、失業保険を計算する際にはその期間を除いた金額で平均給与が算出されます。
例えば、直近6ヶ月間の給与が30万円だったとしますが、そのうち2ヶ月は傷病手当を受け取っていた場合、その2ヶ月分は給与額に含まれず、残りの4ヶ月分の給与を基に失業保険が計算されることになります。
2. 副業収入が失業保険受給に与える影響
副業としてSNSアフィリエイトなどを行っている場合、失業保険の受給には影響があるのか気になる方も多いでしょう。基本的に、失業保険は「無職」の状態であることが前提となっています。副業による収入がある場合、その金額によっては受給資格に影響を与えることがあります。
アフィリエイトの収入がほとんどない場合でも、副業が「収入を得ている」という事実自体が影響を与える可能性があるため、ハローワークにその収入額を報告し、受給資格について確認することが大切です。特に、広告収入が「固定金額でのPR案件」など、企業からの収入の場合、収入として扱われるため、失業保険の受給資格に関わることがあります。
3. 傷病手当と副業収入の関係
傷病手当の受給中は、副業収入がある場合、それが直接的に傷病手当の金額に影響を与えることはありません。傷病手当は、原則として就業不能である場合に支給されるため、副業が趣味として行われている場合や、ほとんど収入がない場合は問題にならないことが多いです。
ただし、副業が本業と同等の収入を得ている場合や、業務が負担となっている場合、傷病手当の支給が停止されることがあります。重要なのは、傷病手当を受けるためには「就業不能」の状態が必要だということです。もし副業が影響していると考えられる場合は、保険者に相談することをお勧めします。
4. 廃業と失業保険の受給について
副業を廃業し、失業保険を受給する場合についても注意が必要です。副業の収入がほとんどない場合でも、廃業の手続きをしない限り、失業保険の受給には影響があります。廃業の手続きが完了する前に失業保険の申請を行うと、誤って受給資格がないと判断されることがあるため、必ず廃業手続きを行った後に申請をすることが求められます。
また、廃業している場合でも、失業保険を受けるためには「積極的に就職活動をしている」という証明が必要となります。この点を確認しておくことが重要です。
5. まとめ
失業保険や傷病手当の受給に関しては、収入の状況や手続きのタイミングによって影響を受けることがあります。傷病手当を受け取っている期間は、失業保険の計算には含まれませんが、傷病手当自体は副業収入とは関係ありません。一方、失業保険を受ける場合、副業収入や廃業手続きに注意が必要です。
副業がある場合は、収入額に関わらず、正確に報告し、必要な手続きを行うことが重要です。また、廃業のタイミングや失業保険の申請方法についても、詳細に確認してから行動するようにしましょう。
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