転職などで国民健康保険・国民年金に一時的に加入していた人が、再就職により会社の社会保険・厚生年金に切り替わるケースは少なくありません。手続きのタイミングや必要な対応を知っておくことで、無駄な負担や手間を避けることができます。
会社の社会保険への加入は原則として会社が手続き
正社員など社会保険の適用対象となる雇用形態で働き始める場合、会社が入社日に合わせて社会保険(健康保険・厚生年金)の手続きを行います。個人での手続きは基本的に不要です。
入社後に「健康保険被保険者証」や「年金手帳に関する情報」が届きますので、それを確認しましょう。もし入社後1週間以上たっても案内がない場合は、会社の担当部署に確認を。
国民健康保険と国民年金の脱退手続きは自分で
会社が新たに手続きしてくれるとはいえ、以前加入していた国民健康保険や国民年金は、本人が自治体へ届け出を行って脱退の手続きをする必要があります。
たとえば、以下のような流れで行います。
- ・8月1日に会社に入社
- ・健康保険証が手元に届く(通常1~2週間後)
- ・その保険証と印鑑を持って市区町村役場で国民健康保険の脱退手続きを行う
- ・厚生年金の加入もされていれば、国民年金の脱退も自動的に処理されますが、自治体に確認すると安心
保険証が届くまでの医療費は一時全額負担になる場合も
会社の健康保険証は、入社後しばらくしてから郵送または会社経由で交付されます。病院にかかる必要がある場合、保険証がない間は10割負担になりますが、後日保険証を提示して差額を返金してもらうことが可能です。
医療機関では「資格取得中」や「保険証未交付中」と伝えることで、後日精算がスムーズになることもあります。
住民税や年金の支払い月とタイミングに注意
国民健康保険料や国民年金保険料は、1か月単位で請求されます。8月から会社の保険に入った場合、7月分までの国民保険料は原則支払う必要があります。
また、厚生年金は月単位での加入ですが、1日でもその月に在籍すれば「その月分は会社の厚生年金」として計上されるため、年金の重複加入は発生しません。
まとめ:切り替えはスムーズに、会社と自治体の手続きを忘れずに
社会保険の加入手続きは基本的に会社が行ってくれるため、安心して入社初日を迎えて大丈夫です。ただし、以前加入していた国民健康保険や年金の脱退はご自身で手続きをする必要があります。
退職・再就職に伴う手続きは煩雑に思えますが、保険料の二重払いを避けるためにも、早めの対応を心がけましょう。何かわからない点があれば、市区町村の窓口や会社の総務担当に遠慮なく相談を。
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