まとまったお金が手元にあるとき、高額な買い物を一括で支払うべきか、それとも分割にするべきかは、多くの人が悩むテーマです。本記事では、100万円の資金がある状況で80万円の商品を購入する際に、どちらの支払い方法が得になるのかを、具体例と共にわかりやすく解説します。
一括払いのメリットとデメリット
まず一括払いには、利息や手数料がかからないという最大のメリットがあります。そのため、実質的な支払い総額はもっとも少なく済みます。
一方で、手元資金の大半を一度に使ってしまうリスクもあります。突発的な出費や緊急事態に備える「生活防衛資金」が減ってしまうという点には注意が必要です。
分割払いのメリットとデメリット
分割払いでは、支払いが月々に分散されるため、資金繰りが楽になります。万が一の出費に備えて、ある程度の現金を手元に残せるのが利点です。
ただし、分割払いにはほとんどの場合、金利や手数料がかかります。たとえば年率15%の金利が設定された場合、80万円を12回払いにすると、支払い総額は約86万円近くになることもあります。
無金利キャンペーンを活用する選択肢
家電量販店や一部のECサイトでは、「分割手数料無料」キャンペーンを実施している場合があります。このような場合は、分割でも一括と同じ支払額で済むため、現金を温存できるというメリットが際立ちます。
たとえば、80万円を10回の無金利分割で支払えば、毎月8万円ずつ支払いながら20万円を運用や貯蓄に回すことができます。
資金の運用という観点から見る判断基準
仮に80万円を一括で支払わず、月8万円ずつ支払う分割にして、残りの20万円を年利3%で運用できた場合、1年間で得られる利息は約6,000円です。
一方、分割手数料が年利10%であれば、支払利息は数万円に達します。このように、分割にかかる金利よりも運用益が上回らなければ、基本的には一括払いの方が金銭的には得といえます。
生活防衛資金を確保するという視点も大切
仮に全額を支払ってしまうと、残りは20万円のみ。この金額では、医療費・突発的な出費・生活費の不足に対応しきれない可能性があります。
そのため、たとえ多少の手数料がかかったとしても、生活防衛資金をある程度残しておくという判断も必要な場面です。特に家族持ちやフリーランスの方は慎重になるべきです。
まとめ:自分のキャッシュフローと金利を見て判断しよう
100万円の手元資金がある場合、金利がかからないなら一括払いがもっとも経済的です。しかし、無理をしてまで一括で支払うよりは、手数料の有無・緊急資金の残高・今後の出費計画を総合的に見て判断することが大切です。
一括払いと分割払いにはそれぞれメリット・デメリットがあるため、自分のライフスタイルと家計状況に最も合った方法を選びましょう。
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