日本語の中でも普段あまり使わない語句に出会うと、意味が曖昧で戸惑うことがあります。特に「8%ないし10%の内税表示です」といった表現は、消費税の理解にも関係するため正確に把握しておきたいところです。この記事では、「ないし」の意味とその具体的な使い方を、消費税表記を例にしながら解説します。
「ないし」とはどういう意味?
「ないし」は漢字で「乃至」と書き、「〜から〜まで」「または」という意味を持つ言葉です。文脈により少し意味が変わるため注意が必要です。
たとえば、「10人ないし20人」は「10人から20人まで」という範囲を示します。一方で、「8%ないし10%」という使い方では、「8%または10%」という意味合いになります。
なぜ「ないし」が使われるのか?
「ないし」は法律文書や契約書、案内文などでよく使用される比較的フォーマルな語句です。口語ではあまり使われませんが、文書としては意味が正確であいまいさが少ないという利点があります。
特に料金表示や規約文では、誤解を避けるために「〜または〜」ではなく「〜ないし〜」という表現が好まれる場合があります。
「8%ないし10%の内税表示」とは何を意味するのか
この文は、「表示されている料金は、消費税8%もしくは10%を含んでいます」という意味です。つまり、商品やサービスによって適用される消費税率が異なる可能性があることを前提としています。
具体的には、軽減税率が適用される飲食料品などは8%、その他の一般的な商品は10%という違いがあるため、その両方を包括して記載しているのです。
実例:スーパーの表示を見てみよう
たとえば、あるスーパーの価格表示に「本体価格200円(税込価格216円)」と書かれていたとします。この場合、消費税は8%となり、軽減税率対象の商品である可能性が高いです。
一方、日用品のシャンプーや電池などには「税込価格220円(本体価格200円)」と書かれていれば、消費税10%が適用されているということになります。
他の言い換え表現:「または」「もしくは」との違い
「ないし」と同じような意味で使える言葉に「または」「もしくは」があります。これらは口語的でわかりやすいですが、文書での正確さという点では「ないし」の方が好まれることがあります。
ただし、一般の人向けの説明では「ないし」はやや堅苦しく感じられる場合もあるため、状況に応じて言い換えを検討してもよいでしょう。
まとめ:内税表示と「ないし」の正しい理解が混乱を防ぐ
「〜ないし〜」という表現は一見難しそうに見えますが、「〜または〜」「〜から〜まで」という意味合いを持っていると理解すれば、案内文の内容もより正確に把握できます。特に消費税率が商品によって異なる現在では、「8%ないし10%」という表現は非常に合理的です。
言葉の意味を正しく理解することで、請求書や契約書などの重要な文書を読む力も自然と高まっていくはずです。
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