副業を始める人が増える中で、「副業で得た収入が20万円を超えたら確定申告しなければいけないの？」という疑問を抱く方も多いでしょう。この記事では、白色申告を前提に、副業収入が20万円を超えた場合の確定申告義務について、わかりやすく解説します。
副業20万円ルールの基本
サラリーマンやパートなど、本業で給与をもらっている方が副業を行う場合、「副業の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要」と言われます。
ここでいう「20万円」は所得（収入−必要経費）の金額であり、単純に副業で得た金額（収入）ではありません。たとえば、副業の収入が30万円で経費が15万円かかった場合、所得は15万円なので確定申告は不要です。
確定申告が必要なケースとは？
以下のいずれかに該当する場合は、原則として確定申告が必要になります。
- 本業の給与が2,000万円を超える
- 副業の所得が20万円を超える（※年収が2,000万円以下の場合）
- 複数の会社から給与を受け取っており、年末調整されていない
- 医療費控除や住宅ローン控除などの還付申告を行う
副業がアルバイトで、給与所得として受け取っている場合も、年末調整の有無によっては申告が必要な場合があります。
白色申告とは？簡単にできるの？
白色申告は、青色申告と異なり帳簿付けが比較的簡単で、事前の申請も不要です。ただし、2014年からは白色申告者も帳簿の保存義務が課せられており、最低限の記帳と収支内訳書の提出が求められます。
クラウド会計ソフト（例：freeeやマネーフォワード）を使えば、初心者でも比較的スムーズに申告作業を進めることが可能です。
副業の種類によって違う申告要否の例
副業の内容によって、確定申告の判断が異なることもあります。具体例を見てみましょう。
- ライターなどフリーランス業務：売上が25万円、経費が5万円 ⇒ 所得20万円 ⇒ 申告必要
- ハンドメイド販売：売上15万円、経費3万円 ⇒ 所得12万円 ⇒ 申告不要
- ウーバーイーツ配達：報酬収入28万円、経費10万円（ガソリン代など） ⇒ 所得18万円 ⇒ 申告不要
このように、収入だけでなく、実際にかかった経費を差し引いた「所得」が重要な判断基準となります。
確定申告しないとどうなる？
申告が必要にもかかわらず行わなかった場合、次のようなペナルティが課せられる可能性があります。
- 無申告加算税（最大20%）
- 延滞税（最大14.6%）
- 税務調査の対象になる可能性
副業が少額であっても、きちんと判断して申告することが将来のリスク回避につながります。
まとめ：20万円ルールを正しく理解して副業も安心運営
副業の所得が20万円を超えるかどうかは、確定申告の判断において非常に重要なポイントです。白色申告であっても、ルールを理解し、必要な帳簿をつけておくことで、スムーズに対応できます。
もし20万円をわずかに超えそうな場合でも、経費を適正に計上することで所得を下げ、申告不要になることもあります。迷ったら税務署や税理士に相談するのも一つの手段です。
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