雇用保険の加入はいつから可能？出産・育休中でも適用される条件と制度の実態

出産や育休に入る前、またはその最中に「雇用保険に加入できるのか？」という疑問を持つ方は多くいます。特に復職予定があっても現在働いていない場合、加入資格やその方法に悩むのは当然です。この記事では、雇用保険の加入タイミングや条件、そして実際のケースをもとに制度の仕組みを解説します。

雇用保険とは？制度の基本を確認

雇用保険とは、労働者が失業した場合や育児・介護などの事情に応じて一定の給付が受けられる社会保険制度のひとつです。

加入対象は原則として、週20時間以上勤務し、31日以上雇用される見込みのある労働者となっています。

雇用保険に加入するには、現在「労働している」ことが基本です。たとえ1年後に復職予定でも、現時点で労働契約が締結されておらず、出勤もしていない状態では加入はできません。

復帰後に自動的に加入条件を満たせば、企業が保険加入手続きを行う流れとなります。

実は、育児休業期間中も雇用保険の被保険者資格は継続します。つまり、出産・育休前に加入していたのであれば、復帰するまで資格は保たれます。

育児休業給付金もこの保険から支給されます。つまり、出産前からの加入が大切なのです。

企業と形式的に契約だけ結んでも、実際に出勤し賃金が発生していないと加入手続きは進められません。

ただし、一部企業では「休職前提での雇用契約」を締結し、その開始日から加入手続きを行うケースもあります。これは会社の対応によって異なるため、事前に相談が必要です。

ある女性は、育休中で復帰予定が1年後だったものの、事前に会社と「復職を前提に雇用契約を継続」したため、育児休業給付金を受け取ることができました。

反対に、妊娠・出産前に保険に加入していなかった場合、給付金対象外となるケースも多いため、注意が必要です。

・雇用保険は「実際に働いていること」が原則加入条件
・雇用見込みだけでは加入はできない
・育休中でも出産前に加入していれば資格は継続
・給付金を受けるには出産前からの加入が必須

育休明けにスムーズな復帰と保険利用ができるよう、勤務先としっかり確認・相談することが大切です。