バイクを所有している方にとって、ファミリーバイク特約は気軽に入れる保険として知られています。しかし、「自損型」と「人身型」では補償内容が大きく異なり、事故時の対応で戸惑う人も少なくありません。この記事では、自損型でケガをした場合の補償範囲や、保険を見直す際の注意点を解説します。
ファミリーバイク特約の基本:自損型と人身型の違い
ファミリーバイク特約には大きく分けて「自損型」と「人身傷害型(人身型)」があります。どちらも任意保険に追加することで125cc以下のバイクもカバーできる特約ですが、補償の中身はまったく異なります。
自損型はバイク運転中に単独で転倒した場合など、自分の過失による事故で一定の定額給付(例:入院1日6,000円、通院1日4,000円など)が受けられます。治療費そのものの実費補償はされません。
一方で人身型では、事故の相手の有無を問わず、過失割合に関係なく実際にかかった治療費・休業損害などが上限額まで補償されます。
「自損型では治療費が出ない」のは仕様通り
「転倒して大ケガを負ったのに、治療費が出ないのはおかしい」と感じる方も多いかもしれません。しかし、これは保険内容としてあらかじめ定められた補償範囲であり、契約時の説明にも明記されています。
つまり、自損型の補償内容では治療実費をカバーできないため、事故による出費を抑えたい場合は、契約時に人身型を選んでおく必要があります。
実例で見る:自損型で困ったケース
ある50代の男性は、雨の日に自宅近くでバイクを転倒し足を骨折。通院は4週間以上続き、治療費や薬代が3万円以上かかりました。しかし保険から支払われたのは、通院給付として合計16,000円ほど。実際の出費との差額に落胆し、保険を人身型に切り替えたといいます。
人身型への切り替えや見直しは可能?
契約中のファミリーバイク特約は、契約期間中の変更ができないケースもありますが、満期更新時や自動車保険の更新タイミングで切り替えが可能です。
保険会社によっては、人身型への変更を柔軟に対応してくれる場合もあるため、一度代理店やカスタマーサポートに相談してみることをおすすめします。
その他の保険で補填できる可能性も
生命保険や医療保険に加入している場合、通院特約や傷害特約で治療費が補填されることがあります。今回のような単独事故でも、診断書を提出すれば保険金を受け取れるケースがあるため、保険証券を確認しておきましょう。
まとめ:自損型には限界がある、目的に応じて見直しを
ファミリーバイク特約の自損型はあくまで「簡易補償」であり、実費補償を目的とするなら人身型への切り替えを検討すべきです。事故に備える本来の目的を思い返し、補償内容と保険料のバランスを踏まえて見直しを行うことが重要です。
今後の安心のためにも、今一度保険内容を見直してみましょう。
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