会社に副業がバレる仕組みとは？住民税と年末調整から学ぶリスクと対策

副業を始めたいけれど、会社にバレたらどうしよう…。そんな不安を抱える社会人は少なくありません。特に副業禁止の会社に勤めている場合、バレる仕組みを理解しておくことはとても大切です。本記事では、副業が会社にバレる原因や住民税・年末調整の仕組み、副業のリスクと対策を初心者向けに解説します。

副業がバレる最大の原因は「住民税」

副業が会社にバレる最も一般的な原因は、住民税の通知です。副業をして所得が増えると、翌年の住民税額も上がります。この住民税は通常、会社が給料から天引き（特別徴収）しますが、本業の給料に見合わない税額になると、経理担当が不審に思う場合があります。

例えば本業で年収200万円の人が、なぜか住民税が年収300万円相当になっていたら、「他にも収入があるのでは？」と気づかれる可能性があるのです。

年末調整は、企業が従業員の1年分の所得税を調整する仕組みです。年内に退職した場合、退職時点までの所得についてしか年末調整されません。副業収入があっても、その分の税金処理は自身で翌年に確定申告をする必要があります。

つまり、年末調整を受けずに退職すれば、会社があなたの副業収入を把握する可能性は下がります。退職後に副業収入を申告し、「住民税を自分で納付（普通徴収）」に切り替えれば、会社に通知が行くこともありません。

前年度にフリーターとして働いていた場合でも、その年の副業による収入が確定すれば、翌年の住民税に影響します。ただし、その住民税は前職とは関係なく、現在の勤務先に通知されることになります。

たとえば、前年にアルバイトで50万円、本業で150万円、副業で50万円稼いでいた場合、翌年の住民税は合計250万円に対して課税され、その金額が本業の会社に通知されてしまうのです。

副業が会社にバレるのを防ぐためには、確定申告時に住民税の納付方法を「自分で納付（普通徴収）」にチェックすることが重要です。これにより副業分の住民税は会社に通知されず、自宅に納付書が届きます。

ただし、一部の自治体では副業分のみを普通徴収にできない場合もあり、その点は住んでいる自治体のルールを確認する必要があります。

副業禁止の会社でも、下記のような工夫でリスクを抑えることが可能です。

また、フリーランス的な業務委託であれば「給与」ではなく「報酬」となるため、会社の給与支払報告書に載らず、住民税に反映されにくい仕組みになっています。

副業が会社にバレる最大のポイントは住民税です。しかし、確定申告時の対処や退職タイミングによって、バレるリスクを最小限に抑えることは可能です。

「知らなかった」では済まされないリスクを避けるためにも、税の仕組みと副業の影響を理解した上で、自分に合った働き方を選びましょう。

副業を始めたい人は、税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのもひとつの手です。無理のない範囲で、副収入を得る道を探してみてください。