あいおいニッセイ同和損保が提供する自動車保険「タフ・つながるクルマの保険」は、走行距離に応じて保険料が変動するというユニークな仕組みを持っています。しかし、計算式の読み違いによって、月額数十万円かかると誤解するケースもあります。本記事では、その誤解を解きつつ、仕組みをやさしく解説します。
「タフ・つながるクルマの保険」とは?
この保険は、基本保険料+運転距離に応じた加算保険料で成り立つテレマティクス型の自動車保険です。車に専用の端末(走行記録装置)を取り付け、実際の走行距離に応じて保険料が毎月変動します。
基本保険料は年間契約時に決まりますが、「距離に応じた追加料金」は月ごとに精算されるしくみです。
「1kmあたり1,365円」は誤読か?
もっとも多い誤解は、「運転分保険料単価1kmあたり1,365円」という記述の解釈です。
実際には、「1,365円」は1kmあたりではなく、例えば“100km走行ごと”や“1ヶ月あたり一定距離内の上限”など、割り当てられた距離単価の設定です。
つまり、「600km走行 × 1,365円=819,000円」のような高額にはなりません。
この金額設定は、月間走行距離や契約内容によって変動し、1kmあたり数円〜十数円程度が現実的な目安です。
実際の料金イメージと計算例
たとえば、基本保険料が年間50,000円、距離単価が1kmあたり10円、月間走行距離が600kmである場合。
- 運転分保険料:600km × 10円=6,000円
- 月間支払額:約6,000円+(年額基本料÷12)=10,167円程度
距離単価が1,365円だとすれば、それは「年間トータル」や「一定条件内での合算額」など、他の意味合いで提示されている可能性が高いため、契約書類やカスタマーセンターでの確認が重要です。
利用者の体験談と注意点
加入者の中には、「走行距離が短い月は保険料が安く済んだ」といった声がある一方、「冬場にあまり乗らなかったが、基本保険料はそのままだった」といった感想もあります。
特に、長距離ドライバーや営業車利用者の場合は、逆に従来型の定額保険の方が安くなる場合もあります。
そのため、月ごとの走行距離が安定して少ない人ほど、この保険のメリットを活かせると言えるでしょう。
契約時に確認すべきポイント
- 距離単価の定義:パンフレットやマイページで単価の意味をしっかり確認
- 年間最大支払額:月額がどこまで増える可能性があるかを把握
- 走行データの確認方法:専用アプリやWebで日別走行が見られるか
- 途中変更の可否:走行距離が増えた際の保険料調整の仕組み
不安な場合は、あいおいニッセイ同和損保公式サイトや代理店に直接相談すると安心です。
まとめ
「タフ・つながるクルマの保険」は、実際の走行距離に応じた合理的な保険設計が魅力ですが、「1kmあたり1,365円」といった数字の解釈には注意が必要です。
実際には、数円〜十数円/1kmが現実的な運転分保険料単価であり、月600kmで数千円〜1万円台が平均的です。契約時には、必ず詳細な補償内容と距離単価の定義を確認し、自分の走行スタイルに合った保険設計を検討しましょう。
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