がん保険は万が一の備えとして重要ですが、「今の保険を継続すべきか」「掛金に見合っているのか」といった悩みを持つ方も多いです。特に一時金・入院・手術・先進医療・返戻金などがしっかり盛り込まれている保険は、魅力的に見える一方で、本当に必要な保障かどうかの見極めが重要です。この記事では、代表的ながん保険の内容を例にとり、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。
主な保障内容の特徴をチェック
まずは、以下のようながん保険の保障内容を一つずつ分解して見ていきましょう。
- 診断一時金:100万円
- 入院保障:1日5,000円(日帰りから無制限)
- 手術保障:20万円(回数無制限)
- 外来手術:5万円(回数無制限)
- 放射線治療:1回10万円(制限なし)
- 先進医療:最大1,000万円
- がん治療継続給付:年1回50万円
このように、基本的な治療から先進医療・継続的治療まで幅広くカバーされています。特に診断一時金100万円は初期費用対策に効果的で、治療開始における心理的負担を軽減できます。
掛金5,000円は高い?保障とのバランスを考える
この保険の掛金は月額5,000円、65歳まで払い込みで終身保障付き。仮に30年間支払うと総額は1,800,000円になります。
その分、給付内容が充実しており、特に入院・手術・先進医療・継続治療サポートの保障が手厚い点は評価できます。がんの再発・長期治療を見据えると、コストパフォーマンスは決して悪くありません。
返戻金制度の有無とその価値
この保険は終身型で、一定の年齢で解約すると返戻金が発生する仕組みがあります。
- 70歳で解約:80%戻り
- 80歳で解約:62%戻り
通常、医療系保険には解約返戻金がないものが多いため、将来のライフプランに合わせて解約を選べるのは大きなメリットです。ただし、保障が必要な年代に解約すると無保険になる点には注意が必要です。
見落としがちな注意点と確認事項
一見優れた内容のように見えても、以下のような点は事前に確認しておきましょう。
- がんの種類により給付条件が異なるか(上皮内がんも対象か)
- 給付金に支払回数制限や待期期間があるか
- 再発・転移時にも診断一時金が支払われるか
- 65歳以降に払い込みが終了しても保障が継続するか
これらの詳細は「約款」や「重要事項説明書」で確認できます。不安がある場合はFP(ファイナンシャルプランナー)などに相談すると安心です。
この保険が向いている人のタイプ
このタイプのがん保険は以下のような方に適しています。
- がん家系で備えを手厚くしておきたい人
- がん経験者の家族がいて治療費の目安を把握している人
- 解約返戻金付きの医療保障に魅力を感じる人
逆に、20代〜30代でまだ健康リスクが少ない人や、保険料負担を最小限にしたい人には「掛け捨て型+貯蓄分離型」の保険が合っているかもしれません。
まとめ
一時金、入院、手術、先進医療、そして解約返戻金と、バランスの取れた構成を持つがん保険は、決して“やめるべき”ものではありません。重要なのは「今の自分のライフステージ」「がん治療に対する備えの必要性」「保険料の負担とのバランス」を踏まえたうえで判断することです。疑問がある場合は、保険の見直し相談サービスなどを利用して、客観的な視点を取り入れてみましょう。
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