失業保険はいくらもらえる?支給額と手取り額の違いを正しく理解しよう

社会保険

失業保険を受け取る際に「支給額」と「手取り額」は混同しがちですが、実際に口座に振り込まれる金額はどう計算されるのでしょうか?この疑問に答えるため、失業手当の仕組みと実際に受け取れる金額の違いについてわかりやすく解説します。

失業保険の計算は「支給額(基本手当日額)」が基準

失業保険(雇用保険の基本手当)は、退職前6か月間の賃金総額をもとに計算されます。ここでいう「賃金総額」は社会保険料や税金などを引かれる前の金額、つまり「額面収入」です。

例えば月給25万円なら、6か月で150万円。この150万円を180日で割った平均日額をベースに「基本手当日額」が決まります。これは支給の基礎となる金額で、上限と下限が年齢に応じて設定されています。

実際の受給額(手取り)は支給額とイコールではない

基本手当日額に基づき、原則として「所定給付日数」分の支給が行われます。しかし、実際に振り込まれる金額(手取り)は、そこから一部控除されるケースもあるため、支給額とイコールにはなりません。

たとえば、年末調整の対象にならないため、所得税が差し引かれることがある点に注意が必要です。また、住民税や社会保険料は基本的に引かれませんが、受給期間によって変動があります。

手取り額の具体例:月給25万円で試算すると

例として月給25万円で6か月勤務した場合を考えてみましょう。

  • 賃金総額:25万円×6か月=150万円
  • 平均賃金日額:150万円÷180日=約8,333円
  • 基本手当日額:8,333円×50%(自己都合退職など)=約4,167円

所定給付日数が90日であれば、支給総額は約37.5万円。ここから所得税数千円が控除され、手取り額はやや少なくなります。

受け取り時に知っておきたい注意点

受給資格や給付制限期間、再就職手当の有無などによっても手取り額は異なります。特に、自己都合退職と会社都合退職では給付率や支給開始時期が異なるため、自身の状況に合わせた確認が大切です。

また、収入証明書類の提出や、ハローワークでの定期的な認定手続きも忘れてはなりません。

計算に不安がある場合はハローワークへ

計算が複雑で不安な場合は、全国のハローワークで個別相談が可能です。最近はオンラインでの問い合わせも一部対応しているため、事前に確認しましょう。

インターネット上でも「雇用保険基本手当 計算ツール」と検索すればシミュレーションサイトがいくつか見つかります。概算把握に役立ててみてください。

まとめ:手取り額の把握で安心した生活設計を

失業保険の支給額は「手取り」ではなく「支給基準額(額面)」で計算され、そこから一部控除がある点を知っておくことが大切です。受け取る金額を正確に把握することで、再就職までの生活設計にも余裕が生まれます。

不安な点があれば、早めにハローワークで相談して具体的な金額の見通しを立てましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました