毎日何気なく使っているシャワーですが、「1回あたりいくらかかっているのか?」というのは意外と知られていません。特にプロパンガスを使っている一人暮らしの方にとって、シャワーはガス代の大きな要因になり得ます。ここでは、10分間のシャワー1回でかかるおおよその費用を、ガス代と水道代をもとにわかりやすく試算してみます。
前提条件:水量と温水使用量の目安
一般的なシャワーの使用水量は、1分あたりおよそ12リットルとされています。10分間使用すれば約120リットル。このうち実際にはお湯(温水)として使われる量が大半のため、仮に90%がお湯と仮定すると、およそ108リットルの温水が必要という計算になります。
水道代(上下水道)は全国平均で1リットルあたり約0.2円程度です。120リットルなら約24円となります。ガス代の計算はもう少し複雑ですが、以下で見ていきます。
プロパンガスの単価と使用量の目安
プロパンガスの価格は地域差が大きいですが、平均的には1㎥あたり約500円〜700円程度です。ガスの消費量は、お湯を沸かすのに必要な熱量(kcal)から計算できます。
たとえば、108リットルの水を水温15℃から40℃に沸かすには、約3,375kcalの熱量が必要になります。プロパンガス1㎥あたりの発熱量は約24,000kcalなので、約0.14㎥(=3,375 ÷ 24,000)のガスが必要となります。
これを単価600円で換算すると、0.14 × 600 = 約84円。つまり、ガス代としては約84円がかかることになります。
電気代は関係ある?
シャワー自体には電気を直接使いませんが、ガス給湯器の着火・制御や水圧ポンプが電気で動作している場合があります。ただし、1回10分程度であれば電気代は微々たるもので、せいぜい数円〜5円程度と考えてよいでしょう。
そのため、電気代はここでは無視できるほどの金額と判断します。
1回あたりの総額はどれくらい?
以上の計算をまとめると、以下のようになります。
- 水道代:約24円
- プロパンガス代:約84円
- 電気代(参考):1~5円
合計すると、1回10分のシャワーでおおよそ100円前後の費用がかかる計算になります。1ヶ月30回使えば約3,000円となり、4月のガス代5,000円の中でも大きな割合を占めていることが想像できます。
節約のポイント
シャワーの費用を抑えたい場合は、以下のような工夫が有効です。
- 節水シャワーヘッドを導入する(30%〜50%節水可能)
- 使用時間を10分から7分程度に減らす
- 夏場は水温を下げることでガス使用量を抑える
これらを実践すれば、1回あたりの費用を80円以下に抑えることも現実的です。
まとめ
プロパンガスを使用した1人暮らしで、1回10分のシャワーにかかる費用はおおよそ100円前後(ガス代84円+水道代24円)と見積もることができます。月にすると約3,000円、年間なら3万円を超える固定コストにもなるため、日々の使い方を見直すだけでも節約効果は大きくなります。エネルギーコストが高騰する今こそ、生活の中の「見えない支出」に目を向けてみましょう。
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