日本では国民皆保険制度が採用されており、原則としてすべての人が健康保険に加入することが義務付けられています。しかし、何らかの理由で健康保険に未加入の状態で病院を受診した場合、どのような費用が発生するのか不安に思う方も多いでしょう。この記事では、健康保険に入っていない場合の医療費負担について、具体例を交えながら解説します。
健康保険がカバーする通常の医療費とは?
健康保険に加入している場合、診察料や薬代などの医療費のうち、自己負担は原則3割です(年齢や所得によって1割や2割になることもあります)。たとえば、1万円の診療を受けた場合、自身で支払うのは3,000円で済みます。
また、高額療養費制度や出産育児一時金など、さまざまな補助制度も用意されています。これにより、万が一の病気や入院にも比較的安心して対応できます。
未加入で医療機関を利用した場合の自己負担
健康保険に入っていない状態で病院にかかると、医療費は全額自己負担(10割負担)となります。つまり、通常の約3.3倍の金額を支払う必要があります。
たとえば、風邪で5,000円の診療を受けた場合、本来なら1,500円程度の支払いで済みますが、未加入者は5,000円全額を負担することになります。手術や入院など高額医療が必要となった場合は、数十万円から数百万円の費用になるケースも。
実例:保険未加入でかかった医療費
例1:軽い胃腸炎で内科受診。診察+薬代=約7,000円(通常の自己負担は約2,100円)。
例2:交通事故で骨折し、手術+入院7日=総額約120万円(通常の自己負担は約36万円)
これらの費用をすべて自己負担するのは経済的に非常に大きな負担となります。
医療費の未払いが招くトラブル
保険未加入で高額な医療費が発生し、支払えない場合、病院から支払いを督促され、最悪の場合は法的手続きに進むこともあります。
また、未払い状態が続けば、次回以降の診察を断られたり、信用情報に影響を与える可能性も否定できません。
健康保険未加入のリスクと今後の対応
健康保険に加入しない理由が「保険料が高い」といった経済的な事情であっても、病気やケガが突然発生するリスクを考えると、保険加入は必要不可欠です。
万が一、未加入だった場合でも、速やかに市区町村の役所で国民健康保険に加入すれば、過去に遡って加入が認められる場合もあります(ただし、過去の保険料も支払う必要があります)。
まとめ:未加入はリスクが大きい、早めの加入が安心
健康保険に未加入のまま病院に行くと、通常の3倍以上の医療費がかかります。これは、ちょっとした診察でも負担が大きくなることを意味します。
予期せぬ病気やケガに備えるためにも、健康保険への加入は「安心」への投資と考えて行動しましょう。今未加入の方は、すぐにでも手続きを確認することをおすすめします。
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