近年、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」の導入が進んでおり、従来の紙の保険証と併用または切り替えが行われています。この記事では、転職などにより健康保険が国民健康保険から会社の社会保険に変わる際に、どのように保険証が発行されるのか、そしてマイナ保険証の連携はどのように行うのかを詳しく解説します。
転職後の健康保険証の発行の流れ
新たに会社に就職し、社会保険（健康保険）に加入する場合、会社側が健康保険の加入手続きを行います。これにより、健康保険証が発行されます。
現在は原則として、紙の健康保険証は発行されますが、将来的にはマイナ保険証に一本化される予定です。ただし、紙の保険証を希望する場合は、引き続き受け取ることが可能です。
マイナンバーカードとの連携は自分で行う
会社での保険加入手続きが完了しても、マイナンバーカードとの連携（マイナ保険証の設定）は本人が行う必要があります。この連携は、マイナポータルや対応する医療機関の受付端末などで手続き可能です。
たとえば、マイナポータルでの手順は以下のとおりです。
1. マイナポータルにログイン
2. 「健康保険証利用の申込」を選択
3. 利用申込を完了させる
以前の保険との切り替えのタイミングに注意
転職して社会保険に切り替える際、国民健康保険の脱退手続きも忘れずに行いましょう。二重加入の状態になっていると保険料の二重請求が発生する可能性があります。
また、マイナ保険証は新しい保険情報が登録されて初めて有効になるため、会社の健康保険証が届いた後、マイナポータルで保険証情報を更新するのがベストです。
具体的な事例でイメージをつかむ
たとえば、Aさんが2023年12月に退職して国民健康保険に加入、2024年4月に新しい会社に就職したとします。この場合、新しい健康保険証は会社が手配しますが、Aさん自身がマイナポータルで再びマイナンバーカードと保険証を連携する必要があります。
マイナ保険証に情報が反映されるまでは、医療機関では紙の保険証の提示を求められることもあるため、しばらくは紙の保険証を手元に置いておきましょう。
マイナ保険証を利用するメリットと注意点
マイナ保険証を利用することで、医療費控除の手続きが簡素化されたり、医療機関での保険証提示がスマートになります。一方で、読み取り端末が設置されていない医療機関では利用できないケースもあるため、紙の保険証の携帯も当面は推奨されます。
また、新しい保険に切り替えた直後は、マイナ保険証がすぐに反映されないこともあるため、数日～1週間程度のタイムラグを見込んで行動することが安心です。
まとめ：転職後も忘れずにマイナ保険証の再連携を
転職により社会保険に切り替わる際には、保険証は会社が発行手続きをしますが、マイナンバーカードとの連携は自身でマイナポータルなどから再申請が必要です。連携後は、医療機関での手続きが簡略化されるなどのメリットがありますが、タイムラグもあるため紙の保険証も手元に残しておくことが賢明です。
制度の変化に柔軟に対応し、正しい情報をもとにスムーズな切り替えを進めましょう。
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