配偶者が国民健康保険(国保)に加入していて、会社員の夫の健康保険(社会保険・社保)に扶養として加入できる場合、どちらが金銭的・制度的にメリットがあるかは非常に重要な判断ポイントです。この記事では、国保と社保の違いや、扶養に切り替える際の注意点、手続きの流れをわかりやすく解説します。
国保と社保の仕組みの違いとは?
国民健康保険は自営業者や退職者などが対象となり、市区町村が運営しています。一方で、社会保険は会社員や公務員などが加入し、保険料は会社と労働者で折半されます。
社保の扶養に入ることで、扶養される人(妻)は保険料を支払う必要がなくなるため、金銭的なメリットが非常に大きいです。
妻を社保に扶養として加入させる条件
妻が社保に扶養として加入できる条件は以下の通りです。
- 年収が130万円未満(60歳以上や障害者の場合は180万円未満)
- 主に夫の収入で生計を維持している
- 就労日数や時間が一定以下(企業の基準による)
これらの条件を満たしていれば、夫の勤務先を通じて申請すれば扶養に加入可能です。
国保を抜けるにはどうすればいい?
社保の扶養に入れた後、国保を継続して支払う必要はありません。国保と社保を二重に払うのは無駄なので、速やかに市区町村の役所で国保の脱退手続きを行いましょう。
必要な書類は以下の通りです。
- 健康保険被扶養者証
- 本人確認書類(マイナンバーカードなど)
- 印鑑
扶養加入の手続きの流れ
1. 夫の勤務先の総務または人事に「扶養申請」の意思を伝える
2. 指定された書類(扶養者の収入証明・住民票など)を提出
3. 約1〜2週間後に扶養者証が発行される
4. 市役所で国保脱退の届け出を行う
手続きにはやや時間がかかるため、余裕を持って早めに準備しましょう。
よくある誤解と注意点
「国保をそのままにしても問題ないのでは?」と考える方もいますが、二重加入は原則として認められておらず、国保側から遡って保険料を請求される可能性もあるため注意が必要です。
また、社保の扶養から外れた後(就労再開など)には、速やかに国保への再加入も必要になります。
まとめ:国保と社保は二重に払うべきではない
妻が扶養の条件を満たしているのであれば、社保に加入して国保を脱退することで、家計への負担を大きく減らすことができます。手続きの順番や条件を正しく理解し、適切な対応を行うことで、無駄な出費やトラブルを防ぎましょう。
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