子どもの将来の結婚や人生の節目に備えて、今から資金を積み立てておくことは親心として非常に大切なことです。そこで悩むのが「どの方法で積立を行うか」。銀行の定期預金にするか、保険会社の積立にするか、判断基準をしっかり持って選ぶ必要があります。本記事では、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく比較し、実際の利用例も紹介します。
銀行の定期預金で積立するメリットと注意点
まず最もシンプルでリスクの少ない方法が、銀行の定期預金です。元本保証があり、いつでも解約できるという点は、安心感があります。
たとえば毎月1万円を10年間積み立てれば、元本だけで120万円になります。最近では金利が低く、年0.01~0.2%程度ですが、確実性を求めるなら有効な手段です。
ただし、インフレに弱く実質的な価値が目減りすることや、資産を大きく増やすには向かない点には注意が必要です。
保険会社の積立型商品(学資保険や養老保険)とは?
生命保険会社が提供する積立型保険(貯蓄型保険)は、保障機能と積立がセットになった商品です。たとえば10年間掛けて満期時に返戻金を受け取る形や、途中で死亡・高度障害時に保険金が支払われるものもあります。
返戻率が105%〜110%以上の商品もあり、銀行預金よりもやや利回りが良いことがあります。特に「将来の使い道が決まっていて、長期で積立ができる」場合には選択肢になります。
一方で、中途解約すると元本割れすることが多く、自由度に欠けるのが難点です。
柔軟性が高いのはどちら?目的に合わせた選び方
「途中で必要になるかもしれない」と考えるなら、定期預金の方が断然有利です。一方で、「計画的に10年後に使いたい」という明確な目的があるなら、返戻率の高い保険商品も魅力的です。
また、ネット銀行やネット専業の保険会社などは、より高金利や手数料の安さでメリットが出る場合もあります。比較サイトや金融庁登録の保険商品検索サービスを活用するのもおすすめです。
実例:実際に10年間積み立てた家庭のケース
ある家庭では、毎月1万円を定期預金に積み立て、10年後に120万円を用意。結婚時の家具・家電の購入資金に充てられました。利息はわずか1,500円ほどでしたが、安心感を最優先した結果です。
別のケースでは、学資保険を活用し、10年後に返戻率108%で約130万円を受け取ることに成功。ただし、途中での資金移動ができず、保険料支払いをきっちり続ける必要がありました。
「投資型」の選択肢も検討の余地あり
もうひとつの選択肢として、つみたてNISAやジュニアNISAなど、投資信託による積立もあります。リスクはあるものの、長期で運用すれば年3~5%の利回りが期待できるため、積立先としては検討の価値があります。
ただし、元本割れのリスクがあるため、「ある程度リスク許容できる」「時間を味方にしたい」という方に向いています。
まとめ:目的と期間、リスク許容度で選ぼう
子どもの将来に向けた積立は、目的が明確なほど選択肢も絞られてきます。元本保証の安心を重視するなら定期預金、やや利回りを狙いたいなら保険型や投資型も視野に。
何より大切なのは、「続けやすく、無理なくできる積立方法を選ぶ」ことです。複数の選択肢を比較しながら、ご家庭に合った方法を見つけてください。
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