近年、SNSを通じて個人間融資を装った詐欺行為が急増しています。「100万円貸します。返済回数は問いません。月に1万円以上あればOK。その代わりに先に10万円を支払ってください」といった誘い文句に心当たりはありませんか?本記事では、このような事例が詐欺である可能性が非常に高い理由や、被害を防ぐためのポイントを解説します。
SNSでの「個人融資」は99%詐欺
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSでは、「今すぐお金を貸せます」「審査なしで高額融資」といった投稿が頻繁に見られます。しかし、先に手数料や保証金を要求する個人融資は、ほぼ間違いなく詐欺です。金融庁も公式に注意喚起しており、無登録業者による貸付行為は違法とされています。
そもそも、正規の貸金業者は「前払い」を求めることはありません。貸し手が信用リスクを負う立場である以上、借り手に先にお金を要求する合理的な理由がないためです。
実際の詐欺手口とは?
典型的な詐欺の流れは次のとおりです。
- 「100万円まで貸せる」とSNSで誘う
- 個別にDMでやり取りし、「保証金」や「手数料」として先に1万円~数十万円の振込を要求
- 送金後、連絡が取れなくなる、または「追加費用が必要」とさらに請求される
送金後に一切連絡が取れなくなったという報告が後を絶ちません。また、振り込んだお金は返ってこないケースがほとんどです。
「返済回数不問」「月1万円でOK」は要注意
冷静に考えてみてください。100万円を貸して月1万円ずつしか返済されなければ、完済には8年以上もかかります。しかも貸し倒れリスクもあるなかで、そんな条件でお金を貸す合理性はあるでしょうか?
これはターゲットに「都合の良い話」として錯覚させ、疑いを持たせずに先払い金を引き出すための常套手段です。
詐欺かどうかを見極める5つのチェックポイント
- 事前にお金を請求してくる
- 連絡手段がSNSやLINEのみ
- 貸金業登録番号が確認できない
- 「返済に関する条件が異常にゆるい」
- 実際の貸付を確認する前に個人情報を聞いてくる
これらに一つでも当てはまる場合は詐欺の可能性が極めて高いです。やり取りを続けるのではなく、金融庁または警察のサイバー犯罪相談窓口に相談しましょう。
被害を防ぐために知っておくべきこと
金融トラブルに巻き込まれないためには、「うまい話には裏がある」と認識することが重要です。特にお金に困っているときこそ、冷静な判断が求められます。
また、正式な貸金業者は金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」に掲載されています。事前に必ず確認する癖をつけましょう。
まとめ
SNSでの「個人融資」は、そのほとんどが詐欺目的です。「先にお金を払えば融資する」という時点で疑ってください。被害に遭わないためには、金融庁登録の貸金業者か、信頼できる金融機関を通じた正規の方法を選ぶことが最も安全です。
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