障害年金の受給者に届く「支給額変更通知書」には、次回の診断書提出年月が記載されることが一般的ですが、その欄が空白だった場合、多くの方が不安に感じることでしょう。本記事では、その理由や背景、考えられる対応について詳しく解説します。
次回診断書提出年月が空白の意味とは
「次回診断書提出年月」が空白になっている場合、主に以下の3つの理由が考えられます。
- 永久認定(有期ではなく無期限)になった
- 障害等級が変わらず支給内容に変更がなかった
- 事務的な遅れや記載漏れ
最も可能性が高いのは、障害状態が安定していると判断され「更新の必要なし」と判断されたケースです。これは医師の診断書と障害年金センターの審査の結果、長期的に障害の程度が変わらないと見込まれた場合に行われます。
永久認定(無期限支給)のケースとは
永久認定は、障害の種類や程度、過去の診断結果などを総合的に判断したうえで、診断書の提出を今後求めないと決定されるものです。たとえば次のような状況では無期限になる可能性があります。
- 脊髄損傷や人工関節など、回復が見込まれない傷病
- 知的障害や精神障害で重度かつ長期間継続している
この場合、通知書には「次回提出不要」と明記されることもありますが、あえて空欄となる場合もあるため注意が必要です。
実例:5年更新だったが空欄になったケース
ある40代女性の例では、うつ病により3級で障害年金を受給していたが、5年の更新後、支給額変更通知書に「次回診断書提出年月」が空白に。年金事務所に問い合わせたところ、「長期にわたり障害状態が変わらないことから、当面は診断書の提出は不要」との説明を受けたという報告があります。
このような場合でも、将来的に制度変更や再審査の可能性はゼロではないため、通知内容の保管と定期的な確認は重要です。
万が一の記載ミスや誤送信も考慮すべき
まれにですが、日本年金機構側の事務処理での誤送信や記載漏れというケースも報告されています。もし心配であれば、「年金事務所」または「障害年金センター」へ直接確認することをおすすめします。
確認時には、支給額変更通知書やこれまでの診断書の控えを用意しておくとスムーズです。
次のステップ:どう行動すればよいか
- 不明な場合はまず年金事務所へ連絡:正確な理由を尋ねる
- 通知書や年金証書は大切に保管:今後の確認や更新の証拠になる
- 変更があればすぐに届け出:状態が悪化した場合も同様
仮に永久認定であったとしても、状況が変化した場合は自ら再審査を求めることも可能です。
まとめ
「次回診断書提出年月が空白」の場合は、無期限支給の可能性が高いですが、確実な確認のためには年金事務所へ連絡を取るのがベストです。正確な情報を得ることで、安心して今後の生活設計を立てることができます。
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