国民健康保険料が前年より高くなるのはなぜ?仕組みと確認すべきポイントを解説

国民健康保険

毎年届く国民健康保険料の納付通知書。前年と比べて金額が大きく上がっていた場合、「なぜこんなに高くなったのか?」と疑問に思う方も多いはずです。この記事では、保険料が変動する理由や確認すべき項目、見直し方法についてわかりやすく解説します。

国民健康保険料は何をもとに計算されている?

国民健康保険料は、自治体ごとに定められたルールに基づいて計算されますが、基本的には次の3つの要素から成り立っています。

  • 所得割:前年の世帯所得に応じて決まる
  • 均等割:世帯内の人数に応じて決まる
  • 平等割:1世帯ごとに一律で課される

このうち「所得割」が金額に最も大きな影響を与えるため、たとえ所得がわずかでも増えていれば保険料も上がる可能性があります。

前年と所得が変わっていないのに保険料が上がる理由

質問者のように「所得は変わっていないのに保険料が上がった」という場合、以下のような原因が考えられます。

  • 自治体が定める保険料率の改定(年ごとに見直しあり)
  • 子どもが増えたことによる均等割の増加
  • 軽減措置の終了(一時的な減免措置が前年限りで終了)
  • 所得に対して控除が変わった、または前年にあった控除がなくなった

たとえば、出産直後の年は出産手当や育児休業による所得減で軽減されていた保険料が、翌年通常水準に戻っただけでも負担増に感じられます。

保険料の内訳をチェックする方法

毎年6月ごろに届く「納付通知書」や「保険料決定通知書」には、以下の情報が記載されています。

  • 前年の世帯所得
  • 人数に応じた均等割・平等割の金額
  • 軽減措置の有無
  • 年間保険料と分割支払いの金額

この内容を見て、「どの項目が前年より上がっているか」を比較すると、増加の理由が明確になります。不明点がある場合は、お住まいの市区町村役所の「国保課」へ相談しましょう。

家族構成や年齢で変わる保険料

保険料は「世帯単位」で計算され、家族が多いほど負担が増えます。また、40歳以上65歳未満の方には介護保険料が加算されます。たとえば、世帯主が40歳を超えると、年間数万円単位で増額されることがあります。

質問者のケースでは、お子さんがまだ小さいとのことなので、「子ども分の均等割」の影響が想定されます。子ども1人でも年間で2万円〜3万円の負担増になることがあります。

国民健康保険料を抑える方法

保険料が家計を圧迫している場合、以下のような対応策が考えられます。

  • 住民税の非課税世帯であれば軽減制度が適用される
  • 所得が大きく下がった場合は、減免申請が可能
  • 支払いが困難なときは、分割払いや猶予制度を利用する

特に、前年より所得が減っている、または世帯の医療費が高額になる見込みがある場合などは、早めに役所に相談することで負担を軽減できる可能性があります。

まとめ:前年より保険料が上がった理由は明細を見ればわかる

国民健康保険料は「前年の所得」と「家族構成」によって決まるため、所得が変わっていなくても制度改定や軽減措置終了などで金額が増えることは珍しくありません。通知書を確認し、不明点があれば自治体に問い合わせましょう。また、減免制度や分割払いの活用も視野に入れて家計管理を行うと安心です。

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