65歳からの年金と60歳繰り上げ受給の年金額の違いと計算方法

税金、年金

年金の受給額については、受給開始年齢や繰り上げ受給を選択した場合によって大きく変動します。今回は、65歳からの老齢基礎年金および老齢厚生年金の額と、60歳で繰り上げ受給をした場合の年金額について、実際の計算方法をわかりやすく解説します。

65歳から受け取る年金の基本額

通常、65歳から受け取る老齢基礎年金と老齢厚生年金は、年金定期便に記載されている金額がそのまま支給されます。例えば、老齢基礎年金が789,367円、老齢厚生年金が941,619円、合計で1,730,986円という場合、これは65歳から支給される金額です。

そのため、月額に換算すると、1,730,986円 ÷ 12ヶ月 = 144,249円となります。この金額は、65歳から年金を受け取る場合の月額年金額となります。

60歳で繰り上げ受給した場合の年金額

年金の繰り上げ受給とは、通常の受給開始年齢である65歳よりも前に年金を受け取る方法です。繰り上げ受給を行うと、受給額は毎月一定割合で減額されます。

繰り上げ受給の減額率は、1ヶ月につき0.5%で、最大で60ヶ月(5年)の繰り上げ受給の場合、30%減額されます。仮に60歳で繰り上げ受給を選択した場合、年金額は以下のように計算されます。

例えば、老齢基礎年金が789,367円、老齢厚生年金が941,619円の場合、それぞれの年金に0.5%の減額が適用され、合計で約30%減額されます。

実際の計算例

まず、老齢基礎年金789,367円に30%の減額を適用すると、789,367円 × 0.7 = 552,557円となります。同様に、老齢厚生年金941,619円に30%の減額を適用すると、941,619円 × 0.7 = 658,133円となります。

この場合、60歳で受け取る年金額は、老齢基礎年金552,557円 + 老齢厚生年金658,133円 = 1,210,690円となり、月額に換算すると1,210,690円 ÷ 12ヶ月 = 100,891円となります。

繰り上げ受給と繰り下げ受給の選択

繰り上げ受給には、年金額が減額されるというデメリットがありますが、早期に年金を受け取ることで生活費の足しにすることができます。一方で、繰り下げ受給を選択すると、年金額が増額されるメリットがあります。

繰り下げ受給を選ぶと、年金額は毎年0.7%増加し、最大で42%増額されます。このため、長生きする可能性が高い場合は繰り下げ受給を選んだ方が有利となる場合があります。

まとめ

年金の受給額は、65歳から受け取る場合と、60歳で繰り上げ受給した場合で大きな差が生じます。繰り上げ受給を選択すると、年金額が減額されるため、その影響をよく理解してから決定することが重要です。最終的な受給額の決定には、生活の状況や将来のライフプランを考慮し、慎重に選択しましょう。

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