がんは日本人の死因の中でも上位に位置し、2人に1人がかかるとも言われています。そう聞くと「がん保険に入ってないなんて怖くないの?」と思う方も多いかもしれません。しかし、実際にはがん保険に入っていない人も一定数存在します。この記事では、なぜがん保険に入らない選択をする人がいるのか、その理由とリスク管理の考え方を紹介します。
がん保険に加入していない人の主な理由
がん保険に入っていない理由は人それぞれですが、よくある理由には以下のようなものがあります。
- 高額療養費制度があるため、大きな医療費が出ないと考えている
- 貯金や他の保険(医療保険など)でカバーできると考えている
- 毎月の保険料がもったいないと感じる
- 若いうちはリスクが低いと思っている
- 過去にがん家系でなく、周囲の発症例も少ない
たとえば30代の独身男性Aさんは、「健康診断も毎年受けているし、医療費は高額療養費でカバーできる」として、がん保険には加入していません。その代わり、生活防衛費として100万円以上の貯金を確保しています。
実際にがんになると、どれくらいの費用がかかるのか?
がんと診断された場合、主な費用には以下のようなものがあります。
- 初期検査・診断費(数万円〜数十万円)
- 入院・手術費用(高額療養費制度で上限あり)
- 通院治療(放射線、抗がん剤など)の継続費用
- 先進医療や自由診療にかかる費用(数十万円〜数百万円)
- 通院時の交通費や仕事を休むことによる収入減
特に、治療が長期化したり、先進医療や自由診療を選んだ場合には、がん保険が大きな助けになることがあります。
がん保険に入らなくても良い場合とは?
以下のような条件が揃っていれば、がん保険に加入せずとも一定の安心を確保できる可能性があります。
- 生活防衛資金(100万円以上)がある
- 収入減を補える医療保険や就業不能保険に加入している
- 扶養家族がいない・独身で身軽
- がん家系ではなく、生活習慣にも自信がある
しかし、これらの条件を満たしていても、突発的な大病のリスクがゼロにはならないため、保険を「安心のためのコスト」と捉える視点も重要です。
がん保険に入っている人の安心感と実例
一方で、がん保険に加入していたことで助かったという声も多くあります。
50代の女性Bさんは、乳がんと診断され手術と放射線治療を受けました。入院は短期で済んだものの、通院治療が1年以上続き、総額100万円を超える支出に。がん保険の一時金50万円と通院給付金が大きな助けになり、精神的にも余裕を持って治療に専念できたそうです。
まとめ:がん保険の必要性は「自分の備え次第」で決める
がん保険に入るべきかどうかは、「怖いから加入する」ではなく、自分の資産状況やライフスタイル、リスク許容度を見て判断することが大切です。
万が一のときに金銭的・精神的な余裕を得たい人は加入を検討すべきですが、十分な備えがある人は加入しないという選択も合理的です。どちらの選択をするにしても、自分の判断に納得できるよう、情報を集めて慎重に考えてみましょう。
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