長年払い続けてきた終身保険。しかし「高い保険料に見合っていないのでは?」と疑問を感じたとき、継続か解約かの判断は簡単ではありません。この記事では、終身保険の特徴やメリット・デメリットを再確認しながら、今後の判断に役立つ視点を紹介します。
終身保険とは?基本の仕組みを再確認
終身保険はその名の通り、一生涯にわたり保障が続く生命保険です。契約者が死亡した際には必ず保険金が支払われるため、葬儀費用や遺族の生活資金の備えとして活用されます。
また、貯蓄型の商品であれば、保険料を積み立てることで途中解約時に「解約返戻金」が発生することもあります。これは一種の資産形成にもつながります。
終身保険に「意味がない」と言われる理由
ネット上や一部の専門家から「終身保険は意味がない」と言われる背景には以下のような理由があります。
- 保険料が高額で生活を圧迫する
- 途中で解約すると損になる可能性がある
- 保障内容よりも運用性が低い
特に若い時期に加入しておらず、40代〜50代以降に契約した場合は保険料が高くなりがちです。
継続するべき?それとも解約すべき?
迷ったときは次の3つのポイントで判断しましょう。
- すでに元本以上の解約返戻金があるか:途中解約しても損をしないか確認。
- 老後の生活資金に余裕があるか:毎月の保険料負担に無理がないか。
- 死亡保障の必要性:配偶者や子供の生活費に保険金が必要か。
必要性が薄れたと感じるなら、部分解約や払済保険への切り替えも検討できます。
実例:終身保険を継続して良かったケース
60代で他界した方の事例では、残された配偶者が受け取った300万円の終身保険金で葬儀代や遺品整理にかかる費用が賄えたといいます。
また、70代の夫婦では、保険を解約せずにおくことで「相続税対策」として非課税枠に保険金を組み込む工夫をしたというケースもあります。
一方で解約してもよいケースもある
例えば、独身で家族への遺産が必要ない方や、十分な現金貯蓄がある家庭では、終身保険の必要性が薄れることもあります。その場合、解約して現金化し、自分の老後資金や趣味に充てるのも一つの選択肢です。
また、解約返戻金が少ない時期であれば、いったん保険料の支払いを止めて「払済保険」に変更することで、最低限の保障を残す方法もあります。
保険の専門家に相談する価値
解約や見直しを検討する際は、保険会社だけでなく独立系ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのが安心です。保険に詳しい第三者の視点で、本当に自分に必要かどうかを判断してもらうことができます。
中立的な立場で提案をしてくれるFPを探すには、日本FP協会などの公式サイトを活用しましょう。
まとめ:終身保険は「目的に合えば有用」な選択肢
終身保険はすべての人にとって必須というわけではありませんが、目的に合致していれば有効な手段になりえます。高額な保険料が負担になっている場合でも、解約以外の方法(払済・部分解約・見直し)も視野に入れながら、自分にとって最適な選択をしていきましょう。
「なんとなく加入し続けている」から「自分で選んで続ける・やめる」へ。この意識の変化が、将来のお金の安心につながります。
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