80代夫婦の生活費の実態と節約の工夫｜年金暮らしでも安心できる家計管理術

高齢夫婦の二人暮らしでは、年金収入に限られた生活の中で、毎月の支出をどのように管理するかが重要なテーマです。本記事では、80代夫婦の平均的な生活費の実例や、見直しのポイント、節約の工夫について詳しく解説します。

80代夫婦の平均的な生活費とは？

総務省の家計調査（高齢夫婦無職世帯）によると、2024年時点での平均生活費はおおよそ月23万円前後です。これは住居費・食費・光熱費・保険医療・交際費などを含んだ金額です。

住居費のかからない持ち家の世帯では、実際の出費はもう少し少なくなり、月15〜20万円前後で収まる家庭もあります。

例として、ある80代夫婦（地方在住）のケースでは、月17万円の生活費で内訳は、食費4万円、光熱費1.5万円、保険・医療費1.8万円、日用品0.8万円、交際費1.2万円、その他で8.7万円となっていました。

高齢夫婦二人の食費の平均は月3.5〜5万円程度です。外食が少なく、自炊中心であれば月3万円台も可能です。

節約のためには、週に1回のまとめ買いや、スーパーの特売日を活用するのが効果的です。また、冷凍保存や常備菜などの工夫で食品ロスを防げます。

たとえば、近所の産直市場で旬の野菜をまとめ買いし、1週間分の献立を決めてから買い物することで無駄を大幅に削減できたという例があります。

生活費を見直す際には、まず固定費を確認しましょう。特に通信費、保険料、サブスクリプション契約などは見直しの余地があります。

また、不要なサービスの解約や、電気・ガス会社のプラン変更も月々の支出を軽減します。シニア向けの割引や自治体の補助制度も活用することが重要です。

あるご夫婦は、固定電話とスマートフォンの契約を見直し、通信費が月7,000円から4,000円へ削減されました。

年金のみの収入であっても、毎月の家計を「必要支出」「予備費」「娯楽費」に分けることで、安心して生活できます。

具体的には、月17万円の生活費のうち、食費や光熱費などの「必要支出」を12万円、医療費や急な出費のための「予備費」を3万円、趣味や交際費などの「娯楽費」を2万円といった形です。

また、年間での支出見通しを立てて、冠婚葬祭や医療費などに備えておくことも重要です。

節約は単に支出を減らすだけでなく、生活の質を維持しながら行うのが理想です。地域の福祉サービスやサロン活動などに参加することで、低コストで充実した時間を過ごせます。

例えば、地域のボランティア主催の食事会に月1回参加することで、食費の節約にもなり、社会的なつながりも保てると好評です。

また、図書館の活用や、自治体の無料健康相談なども生活の充実につながります。

80代夫婦の生活費は平均で月15〜23万円程度と幅がありますが、収入や地域差を考慮して無理のない家計管理を行うことが大切です。

食費や固定費の見直し、地域のサポート制度の活用など、小さな工夫が大きな安心につながります。自分たちのペースで、心豊かなシニアライフを築いていきましょう。