社会保険に加入していると、病気やケガで長期間仕事を休む際に「傷病手当金」を受け取れる制度があります。しかし、休職中は給与が出ないため、その間の社会保険料がどうなるのか気になる方も多いでしょう。この記事では、休職中に収入がない場合の社会保険料の扱いや、傷病手当金との関係について解説します。
1. 社会保険料は休職中も発生する
まず前提として、給与がなくても社会保険料は支払う義務があります。健康保険と厚生年金の保険料は、加入している限り発生し続けます。そのため、休職して給与が0円でも、働いていた時と同じ水準の保険料が請求されます。
例えば、休職前の標準報酬月額が35万円だった場合、休職中もその金額を基準に保険料が計算されるため、同額の保険料を払い続けることになります。
2. 定時決定と標準報酬月額の見直し
社会保険料は「標準報酬月額」に基づいて決まります。通常は4月~6月の給与をもとに算定され、9月から翌年8月まで適用される「定時決定」が行われます。休職期間がこの対象期間に含まれている場合、勤務日数が少なくなると標準報酬月額が下がり、9月以降の保険料が軽減される可能性があります。
ただし、17日未満の月は算定から除外されるため、休職期間の給与が少ない月は反映されないこともあります。つまり、必ずしも休職により保険料が下がるとは限らない点に注意が必要です。
3. 傷病手当金と社会保険料の関係
傷病手当金は給与の約2/3相当が支給されますが、このお金から社会保険料は天引きされません。そのため、保険料は別途自分で支払う必要があります。通常は会社が立て替えてくれ、給与明細や振込で請求されます。
休職中に保険料の支払いが負担になる場合、「保険料免除制度」が利用できるケースがあります。ただし、これは厚生年金の一部条件に限られるため、事前に会社や年金事務所に確認することをおすすめします。
4. 実例で考える
例えば、9月に社会保険に加入し、翌年1月まで勤務(平均給与35万円)、2月から8月まで休職した場合を想定します。この場合、2月以降も標準報酬月額35万円を基準とした保険料を支払い続けることになります。ただし、4~6月の給与がなければ、定時決定で9月以降の標準報酬月額が下がる可能性があります。
つまり、休職中も保険料は基本的に「働いていた時の水準」で支払い続けると考えるのが安全です。
5. まとめ
休職中は給与がなくても社会保険料は発生し続けます。傷病手当金は生活を支える制度ですが、そこから保険料が引かれるわけではないため、自分で支払いを行う必要があります。定時決定や勤務日数の扱いにより保険料が下がるケースもありますが、必ずではありません。安心して療養に専念するためにも、事前に会社や年金事務所に確認し、計画的に対応しておくことが大切です。
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