「源泉徴収って何?」「手取りと所得の違いって?」そんな疑問を抱えたまま社会に出るのは誰でも不安です。この記事では、お金に関する基礎用語をまったくの初心者でもわかるように、やさしく丁寧に解説します。
給料・収入・所得・手取りの違い
まず混同しやすい用語から整理してみましょう。これらの言葉は似ていますが、実はそれぞれ意味が違います。
- 収入:稼いだお金の総額(例:月20万円)
- 所得:収入から必要経費などを引いた額(主に自営業者に使う)
- 給与:雇われて働く人の収入(給料+賞与)
- 手取り:税金や保険料を引いた後、実際に受け取れるお金
たとえば、月20万円の給料をもらっていても、税金などが引かれて手取りは16万円程度になる場合もあります。
天引きされる「税金」や「保険料」とは?
給料からは、以下のようなものが差し引かれます(これを「天引き」と呼びます)。
- 所得税:国に払う税金
- 住民税:都道府県・市町村に払う税金
- 健康保険料:病院に安くかかれる保険
- 年金保険料:将来年金を受け取るための保険
- 雇用保険料:失業時に給付が受けられる
これらはあらかじめ会社が給料から引いて納めてくれる仕組みです(これが「源泉徴収」)。
控除とは?単なる「引かれる」だけじゃない
「控除」とは、支払う税金の元になる「課税所得」を減らす仕組みです。
例えるなら、「お弁当の重さから弁当箱の重さを差し引くようなもの」です。控除が多いほど、実際に払う税金は少なくなります。
代表的な控除には以下のようなものがあります。
- 基礎控除:誰でも受けられる控除(現在48万円)
- 配偶者控除:配偶者の収入が一定以下のとき適用
- 社会保険料控除:健康保険や年金の支払い分を控除
たとえば、年収95万円でも控除があれば課税所得がゼロになることもあります。
これらは学校で習わない!どこで学ぶべき?
実は、税金や保険の知識は学校ではほとんど教えてくれません。しかし、社会に出ると必ず必要になります。
学ぶ方法としては以下のようなものがあります。
- 国税庁のホームページ(税の基礎知識が豊富)
- YouTubeやSNSの解説動画
- FP(ファイナンシャルプランナー)監修の入門書
- 市区町村の無料相談窓口
最近では、スマホで使える税金シミュレーターなどもあり、初心者にもやさしくなっています。
実例:月収20万円の場合の手取り額
仮に20代独身で月給20万円の場合、以下のように引かれます。
項目 | 金額 |
---|---|
所得税 | 約4,000円 |
住民税 | 約8,000円 |
健康保険 | 約10,000円 |
年金保険料 | 約16,000円 |
雇用保険 | 約600円 |
手取り | 約145,400円 |
このように、実際の手取りは約7.5万円も少なくなることがあります。
まとめ:知らないと損する「お金の常識」は今からでも学べる
税金や保険、控除といった仕組みは、最初は難しく感じるかもしれません。しかし、言葉の意味や仕組みをひとつひとつ理解することで、将来の損を防げます。
ネットには難しい情報もありますが、初心者向けのサイトや動画から始めれば十分です。「知らないから不安」を「知ってるから安心」に変える一歩を、今日から踏み出してみてください。
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