海外に長期滞在する際には、現地通貨での支払いと送金にかかる手数料・為替レートをいかに抑えるかが重要なポイントになります。特に1年間のフィンランド滞在を予定している場合、Sony Bank WalletとWise(旧TransferWise)のどちらをどのように使えばよいか悩む人も多いはずです。本記事では、両サービスの特性を比較しながら、最適な使い分け方法をご紹介します。
WiseとSony Bankの基本的な違い
Wise(ワイズ)は国際送金と両替に特化したサービスで、リアルな為替レートに近い水準での両替が可能です。また、Wiseデビットカードを使えば世界中のATMから現地通貨を引き出すこともできます。
Sony Bank Walletは、日本のネット銀行であるソニー銀行が提供するデビットカード機能付きキャッシュカードで、外貨預金と連動してユーロなどの通貨で支払いが可能です。円からユーロへの両替も銀行内で完結でき、海外ATMから現地通貨を引き出せます。
現地での支払いにおすすめなのは?
フィンランドではキャッシュレス決済が主流です。そのため、カード利用がメインになることを前提に考えると、
- ユーロ口座に十分な預金があるならSony Bank Walletが便利
- 為替レートにこだわるならWiseのデビットカードも選択肢
例えば、ユーロ預金がSony Bankにあれば、Sony Bank Walletからユーロ建てでそのまま支払えます。一方、Wiseは、円をユーロに自動両替して引き落とすため、その時の為替レートが重要になります。
国際送金・振込はWiseが断然有利
海外の個人口座や機関に送金する必要がある場合、Wiseを使うことで日本の銀行よりもはるかに安い手数料で送金できます。
実例として、フィンランドの銀行に500ユーロを送金する場合、Sony Bankでは3,000円〜の手数料+為替コストが発生しますが、Wiseなら数百円程度で済みます。これは長期滞在での家賃や学費など、まとまった支払いがある人には大きな違いです。
ATM引き出し手数料と注意点
Sony Bank Walletでは、外貨預金からユーロを引き出す場合、海外ATM手数料が1.76%(税込)かかります。
Wiseでは、月2回まで引き出し無料(最大30,000円まで)で、それ以降は手数料が発生します(ATM設置側の手数料は別)。
頻繁にATMを使う予定がある場合は、現地の手数料や利用制限にも注意しましょう。
おすすめの使い分け戦略
実際に1年間の滞在で両方を活用するなら、以下のような使い分けがおすすめです。
- 日常のカード支払い:Sony Bank Wallet(ユーロ口座に預金がある場合)
- 急な円→ユーロの両替支払い:Wiseカード
- 国際送金や外貨振込:Wise
- ATM現金引き出し:Wiseの無料枠を活用
また、Wiseは円→ユーロの両替が早く、送金スピードも早いので、緊急時にも心強い存在です。
まとめ:WiseとSony Bankのハイブリッド利用が最適
WiseとSony Bank Walletは、それぞれに強みがあります。一方を全面的に使うのではなく、目的やタイミングに応じて最適な方を選ぶ「ハイブリッド戦略」がコストと利便性のバランスに優れています。
特に長期滞在や留学では、突然の支払いニーズにも柔軟に対応できる環境を整えることが、安心したフィンランド生活を送る鍵となります。
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