失業後に受け取れる雇用保険(基本手当)は、生活を支える重要な制度ですが、「初回の振込額が思ったより少なかった」と感じる方も少なくありません。この記事では、なぜ初回支給額が少なくなるのか、その理由や仕組みをわかりやすく解説します。
初回の雇用保険支給額が少ない主な理由
雇用保険の初回支給が少額になる最も大きな理由は、初回のみ「待期期間」や「給付制限」が含まれるためです。例えば、自己都合退職の場合、7日間の待期期間に加え、2〜3ヶ月の給付制限があります。この間は支給対象外となり、その後に実際に支給が始まります。
また、初回は「一部日数分」だけの支給になるため、通常よりも金額が少なく感じるのです。例えば支給日数が5日分であれば、日額5,000円なら2万5,000円程度にしかなりません。
実際の支給スケジュールと例
初回支給は、ハローワークでの認定日を経てから5〜7営業日後に振り込まれます。初回に支払われるのは、認定日の前日までに就職活動があったことを確認した上で、有給対象になった日数分だけです。
たとえば、認定日が6月10日で、給付制限明け後の有効日数が5日間だった場合、その5日分の金額が支給され、次回認定日までにさらに失業状態が続けば次の支給に反映されます。
2回目以降の支給は増える可能性が高い
2回目以降の支給では、給付制限が終了していれば、満額の日数(28日分)が支給対象となることが多く、金額が増加します。また、就職活動実績が2件以上あれば通常通り支給されるため、ハローワークの求職活動要件をしっかり満たすことが重要です。
「初回だけが少ないのかも」と不安に思う方は、次回以降の支給額に注目しましょう。
雇用保険の日額の計算方法
基本手当日額は、退職前6ヶ月間の賃金を基に算出されます。たとえば、月収が平均25万円であれば、概ね日額6,000〜7,000円程度になることが多いです(年齢によって上限あり)。
この日額に28日分をかけたものが、1ヶ月分の支給目安になります。ただし、初回はその「日数が少ない」ため、数万円程度にとどまることが一般的です。
申請や確認で損をしないためのポイント
雇用保険を最大限に活用するには、求職活動の実績をしっかり記録し、定期的に認定日に出席することが重要です。初回の支給明細は必ず確認し、「支給日数」「給付日額」などを把握しておきましょう。
不明点がある場合は、ハローワークの公式サイトや担当窓口で相談するのが安心です。
まとめ:初回が少なくても心配無用、2回目以降で正常化
雇用保険の初回支給額が少ないのは、給付制限や日数計算の影響によるもので、制度上の仕様です。通常、2回目以降の支給で標準的な金額に戻るため、初回だけを見て不安になる必要はありません。
制度の仕組みを正しく理解し、必要な申請や活動を着実にこなすことで、安定した生活支援が受けられます。初回支給額に驚いた方も、落ち着いて次回を待ちましょう。
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