ねんきん定期便を見て将来の年金受給額に不安を感じる方は少なくありません。この記事では、年金額を増やすためにできる対策として、過去の未納保険料の納付(追納・後納)や継続的な就労による納付期間の延長などを解説します。
未納期間の保険料を納め直すことはできる?
国民年金には「追納制度」と「後納制度」があります。これは、過去に未納だった期間に対して保険料をさかのぼって納めることができる制度です。
追納:学生納付特例や免除申請をしていた期間に対し、10年以内であれば納めることが可能です。将来の年金額を増やす効果があります。
ただし、通常の保険料に加えて「加算額」が付く場合もあるため、年金事務所でよく確認しましょう。
国民年金の納付期間を延ばす方法
年金額は納付期間によって大きく変わります。国民年金は原則として20歳〜60歳までが納付対象ですが、希望すれば60歳以降も任意加入することができます。
たとえば、専業主婦を卒業してパート勤務を始め、60歳以降も継続して国民年金に加入した場合、1年加入するごとに年額約2万円程度の年金増額が見込めます。
長く働くことが年金増額に繋がる
厚生年金に加入している会社で働き続けることは、年金額の増加に非常に有効です。厚生年金は報酬比例部分があるため、収入が多く、長期間加入すればそれだけ将来受け取れる額が増えます。
具体的には、毎月20万円の給与で10年間厚生年金に加入すると、年額でおおよそ10〜12万円程度年金が増えると言われています。
iDeCoや付加年金で老後資金を補強
公的年金だけで不安な場合は、iDeCo(個人型確定拠出年金)や国民年金の付加年金制度の活用も検討しましょう。
付加年金は月額400円という低コストで、受給時に「200円×納付月数」が上乗せされる制度です。たとえば10年間支払えば、毎年24,000円が年金に上乗せされます。
ねんきんネットや年金事務所で情報を確認
実際にどのくらい年金が増えるのかを確認するには、ねんきんネットで試算したり、年金事務所に相談するのが確実です。
自分の加入状況、未納期間、将来設計に応じた最適な対策が見えてくるでしょう。
まとめ:できることから少しずつ、将来に備える
年金額を増やすには、「未納期間の解消」「加入期間の延長」「厚生年金加入による収入アップ」などの複数の方法があります。どれも少しずつの積み重ねが重要です。
また、長く働ける職場やスキルを得て就業を継続することも大切な選択肢です。老後への不安を少しでも減らすために、早めの行動をおすすめします。
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