インデックス投資を長期で継続し、資産が3,000万円に届こうとしている中で、日常的な大きな買い物――たとえば冷蔵庫の購入――について「一括かローンか」で迷うことは珍しくありません。特に毎月の積立額が変動することになると、投資の継続性に影響が出る可能性も。本記事では、投資家視点からの冷蔵庫購入資金の出し方について、わかりやすく整理します。
30万円の出費が資産全体に与えるインパクト
まず冷静に考えるべきは、資産総額に対して30万円の出費がどれほどの割合なのかです。3,000万円のうちの30万円は、わずか1%の資産取り崩しに過ぎません。
この程度の出費であれば、将来設計やポートフォリオに致命的な影響は与えず、生活満足度を上げるための「価値ある支出」と見ることができます。
一括購入のメリットとデメリット
メリット:
- 金利・手数料がかからず総支払額が最小
- 毎月の支出に影響を与えず、積立投資を継続できる
- 精神的な借金ストレスがない
デメリット:
- 一時的に手元資金が減ることで安心感が下がる
- キャッシュフローの余裕が少ない人にはやや負担
一括支払いでも現金を減らすだけなので、今後の投資戦略を変える必要はありません。
ローン払いにする場合の注意点
毎月の積立額が10万円から8万円に減ると仮定すると、年24万円の投資機会損失が生じます。仮に利回り年5%で複利運用すると、10年後には約30万円近いリターン差になります。
また、ローンには金利がつく場合が多く、例えば年率5%の冷蔵庫ローンを30万円で組めば、支払い総額は33万円以上になることも。ポイント還元やキャンペーンの内容で多少相殺される可能性もありますが、基本的には不利になりがちです。
積立額を維持することの重要性
インデックス投資では、「時間×継続×積立額」が最大の武器です。積立額が減るということは、複利効果のエンジンが弱まることを意味します。
「冷蔵庫のローン返済のために積立を減らす」よりも、「生活資金の一部を一括で支出する」ほうが長期的には有利な選択といえます。
実例:投資家が家電購入時に選んだ方法
ある投資歴10年の方は、同様に冷蔵庫30万円の購入時に、「一括購入し、積立額はそのまま維持」という選択をしました。理由は、「生活コストは最小化し、投資リターンを最大化したい」というポリシーに基づいたものでした。
一方で、あえて0%分割払いのキャンペーンを利用して現金を温存し、積立額も減らさず対応した方もいます。「積立額を維持できる」のであれば、ローンも選択肢となります。
まとめ:投資戦略を崩さない選択を
冷蔵庫のような高額家電は、長期使用前提の「生活インフラ投資」です。資産形成を進める中でも、生活の質を保つための支出は大切です。
基本的には一括支払いがおすすめですが、金利ゼロの分割払いで「積立額を減らさない」ことが条件ならローンも許容範囲でしょう。いずれにしても、「投資を止めない」姿勢が、将来の資産形成成功につながる鍵になります。
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