ふるさと納税と住民税通知書の見方を徹底解説｜納付額の差や摘要欄の内容が気になる方へ

毎年届く住民税の税額決定通知書。ふるさと納税をした方も、していない方も、記載内容を正しく読み取ることで、なぜ納付額が違うのかを理解する手助けになります。本記事では、ふるさと納税と住民税通知書の関係、摘要欄の意味、納付額の差が生まれる理由について、初心者にもわかりやすく解説します。

ふるさと納税と住民税控除の基本

ふるさと納税は、自治体に寄附をすることで、住民税や所得税から控除を受けられる制度です。控除は翌年度の住民税に反映され、通知書には「寄附金税額控除」として記載されます。

控除の対象になるには、ワンストップ特例制度の利用か、確定申告が必要です。特例制度は給与所得者向けで、確定申告をしない方でも利用できます。

通知書に記載されるふるさと納税の控除額が、実際に寄附した金額より少なく見えるのは、次の2つの理由が考えられます。

たとえば5万円寄附した場合、住民税からの控除は約4.3万円、所得税からの控除は約0.5万円、自己負担2,000円となり、通知書には「43,000円」と表示されるというわけです。

「ふるさと納税していない私と、している夫の毎月の住民税がほぼ同じ」というのは一見不思議ですが、控除額以外の要素も関係しています。主な要因は以下の通りです。

たとえば夫の方が副業やアルバイトなどで収入が増えていると、課税所得が上がり、ふるさと納税の控除をしてもなお税額が増える可能性があります。

通知書に記載された納付額が昨年より高くなっていた場合、次の要因が考えられます。

前年と比べて「税額はほとんど変わっていないように見える」のに「月額で3,000円高くなった」のは、12分割された住民税の月額で見た微妙な差が出ている可能性もあります。

確定申告をした場合は、申告内容に誤りがないか、税務署の控えや控除証明書を再確認しましょう。また、住民税通知書の「控除額」や「摘要欄」に記載された金額と、寄附の受領証明書を照合することも重要です。

必要であれば、お住まいの市区町村の住民税担当窓口に確認し、再計算を依頼することも可能です。

住民税の通知書には多くの情報が詰まっており、一見するとわかりにくいこともありますが、ふるさと納税による控除の仕組みを理解すれば、内容がクリアになります。

納付額の差が気になる場合は、前年の収入・控除内容・確定申告の有無・自治体の課税基準を総合的に見直すことが大切です。正しく制度を使うことで、納税も賢くコントロールできるようになります。