終身保険を選ぶ際に「返戻率の高さ」が気になる方は多いでしょう。中でもオリックス生命の終身保険『ライズ』は、高い返戻率が特徴として注目されています。しかし、なぜこれほどまでに返戻率が良いのか?そこには商品の設計上の特徴と、いくつかの注意点もあります。この記事では、返戻率の高さの“からくり”を、具体例とともにわかりやすく解説します。
『ライズ』の返戻率が高いのはなぜ?
オリックス生命の『ライズ』は、保険料払込期間の満了後に返戻率が一気に上昇する設計になっている終身保険です。払込期間中は返戻率が低く見えますが、払込完了後に時間が経過することで返戻率が急激に伸び、最終的には支払保険料を大きく上回ることも。
この設計は、保険料の支払いを「短期集中型」にすることで実現しています。例えば、60歳払込完了タイプにした場合、長寿化する現代ではその後の運用期間が長く、返戻率が増加しやすいという構造です。
返戻率の高さには“時間”が関係している
返戻率が高くなるには、「一定の期間、解約せずに継続する」ことが前提です。途中で解約すると、返戻金は大幅に減少し、元本割れする可能性もあります。特に加入から10年以内の解約では、返戻率が70~80%にとどまるケースもあります。
例えば30歳で加入し、60歳払込満了とすると、70歳以降に解約することで初めて「返戻率110%以上」といった恩恵を受けられる設計になっているのです。
保障機能より貯蓄性を重視した保険
ライズは、死亡保障額を最低限に抑え、貯蓄性を重視した保険設計です。そのため、他社の終身保険に比べて保障額は少なめであり、「もしものときに遺族を守る」という本来の保障機能にはやや弱みがあります。
その代わりに、老後資金や相続対策として活用しやすいというメリットがあります。貯蓄型の保険として、資産形成やタンス預金代わりに使いたい方に適した商品設計となっています。
オプションや特約をつけないことも高返戻率の要因
ライズは、基本的にシンプルな設計で特約をあまり付加できない仕様となっています。つまり、医療保障やがん特約などを追加せず、あくまで貯蓄に特化しているため、その分保険料が効率よく積み立てられ、高い返戻率を実現しているのです。
医療保障が必要な場合は、別途医療保険を検討するなど、補完的な備えが必要となります。
注意すべき点と活用アドバイス
ライズの返戻率に魅力を感じて加入したものの、途中で解約したくなって損をしてしまったというケースもあります。契約前には、長期間解約しない前提で運用できるか、自身のライフプランと照らし合わせることが大切です。
また、法人契約や相続税対策にも使われることがあるほど、運用としての位置づけが強い商品でもあります。資産形成として考えるのであれば、「保険」というより「定期預金以上、投資未満の選択肢」として見るのが適切です。
まとめ
オリックス生命の終身保険『ライズ』の返戻率が高いのは、短期払込・長期運用という設計と、保障を最小限にした貯蓄型であることが理由です。早期解約では損をする可能性があるため、長期でじっくり運用する意思がある人に向いています。高返戻率というメリットの裏にある仕組みを理解し、自分に合った活用方法を見極めましょう。
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