交通事故に遭った際、ケガや通院、仕事の休業によって生じた損害に対して保険金が支払われますが、実際のところ「いつ振り込まれるの?」と不安に感じる方も少なくありません。特に相手が無保険車で、自賠責や自身の任意保険(個人賠償責任保険)を通じた請求となると、手続きや支払いまでに時間がかかる傾向があります。本記事では、損害賠償金や休業補償、交通費などの支払い時期の目安や注意点について詳しく解説します。
事故後の保険金支払いの一般的な流れ
交通事故で損害が発生した場合の保険金支払いの流れは、以下のようになります。
- 1. 治療終了(完治または症状固定)
- 2. 損害額の確定(医療費・交通費・休業損害等)
- 3. 請求書類の作成・提出
- 4. 保険会社または損保担当者による確認・査定
- 5. 支払い手続き・口座振込
通院が長期に及ぶほど、最終的な損害額の確定にも時間がかかります。今回のように1ヶ月程度の通院であれば比較的早い部類に入りますが、それでも手続き完了までは3〜6ヶ月かかることが珍しくありません。
自賠責保険での支払いまでの目安
相手方が任意保険に未加入の場合、自賠責保険が適用されます。自賠責は「最低限の補償を目的とした保険」のため、補償内容も限られますが、医療費・通院交通費・休業損害なども対象になります。
自賠責請求(被害者請求)の場合、書類がすべて揃ってから振込までは1〜2ヶ月ほどかかるのが一般的です。ただし、書類に不備がある場合や、混在する請求(たとえば個人賠償との併用など)があると、より長引く可能性があります。
個人賠償責任保険での支払いはどうなる?
加入している任意保険の個人賠償責任保険が損保会社を通じて事故処理を代行している場合、相手が無保険車であってもスムーズに手続きが進むことがあります。
とはいえ、担当者が他案件で忙しく、やり取りに時間がかかるケースも多く、書類提出後から実際の支払いまでは平均して1〜3ヶ月程度かかる傾向があります。
休業損害の場合は、勤務先の証明書類(休業証明書・賃金台帳)などの提出が必要となるため、提出の遅れがあるとその分支払いも先延ばしになります。
4ヶ月以上経っても支払いがない場合の対応
事故から4ヶ月以上が経過しているにもかかわらず、補償金の振込がない場合は、以下の方法で進捗を確認しましょう。
- 1. 担当者にメールなど記録に残る手段で連絡をする
- 2. 保険会社のカスタマーセンターに状況照会を行う
- 3. 必要であれば弁護士に相談する(法テラスも活用可能)
あくまで礼儀正しく、事実ベースで「いつ振込予定か」「遅れている理由は何か」「提出すべき書類は全て届いているか」を確認することが大切です。
支払い対象となる主な項目と注意点
損害賠償や補償対象となる費目は以下のとおりです。
- 治療費・薬代:通院にかかった医療費と処方箋薬代
- 通院交通費:公共交通機関またはタクシー代(領収書または通院日と交通手段の記録が必要)
- 休業損害:バイト等で実収入があった場合、日額5,700円〜最大19,000円程度(証明に基づく)
いずれも「証明書類」が重要となるため、提出状況や不足がないかを再確認しましょう。
まとめ:書類が揃ってから1〜2ヶ月が目安、進捗確認は遠慮せずに
交通事故の補償支払いは、書類が全て整ってから1〜2ヶ月が一般的な支払い目安です。事故から4ヶ月以上経過している場合は、すでに遅れている可能性もあるため、丁寧に進捗確認を行うことが大切です。
遠慮しすぎず、必要に応じて他の窓口や第三者機関を活用して、安心して補償を受け取れるようにしましょう。
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