「入社してみたら思っていた条件と違った」「社会保険にも入れてもらえず、生活もままならない」そんな職場に悩みを抱えている方は少なくありません。特に、雇用契約書が交わされていない場合や、社会保険未加入などの問題がある場合、労働者としての保護が不十分な状態に置かれている可能性があります。この記事では、筋を通して円満に辞めるための方法と、再スタートに向けたポイントをわかりやすく解説します。
雇用契約書がないのは違法?労働者としての権利とは
労働基準法では、雇用する際には「労働条件通知書」の交付が義務づけられています。契約書が存在しないということは、労働者にとって非常に不利な状態です。
たとえ口頭契約であっても労働関係は成立しますが、勤務時間や賃金、社会保険の有無などを書面で確認できない場合、後々トラブルになりやすくなります。
社会保険の加入を断られるのは正当か?
法律では、正社員はもちろん、週20時間以上働き、一定の要件を満たせばアルバイト・パートでも社会保険に加入させる義務があります。
加入を拒否された場合、それは会社側の違法行為となる可能性が高いため、記録を残しておくことをおすすめします。労働基準監督署や年金事務所に相談することで、適切な対応を求めることも可能です。
「筋を通して辞めたい」は正しい選択
後輩から「でも使って強引に辞めろ」と言われたとしても、冷静に、法的根拠に基づいて退職する方が結果的に自分の信用を守ることにつながります。
退職は労働者の権利です。正社員やアルバイトに関わらず、原則2週間前に申し出れば辞めることが可能です。直属の上司に対して「生活が成り立たないため、○月○日をもって退職させていただきたい」と伝えるだけで十分に筋は通っています。
退職理由の伝え方と注意点
退職理由はあくまで「一身上の都合」で問題ありませんが、もしトラブルの回避を意識するのであれば、以下のように伝えるのが効果的です。
- 「生活面に支障が出ているため実家に戻らざるを得ない」
- 「契約条件と現状が異なっているため」
重要なのは、相手の感情を刺激しないこと。感謝の言葉を添えて伝えると、円満な印象を残すことができます。
次の職場選びで大切にしたいポイント
再スタートに向けて、次は「労働条件が明確で、福利厚生が整っている職場」を選ぶことが大切です。転職活動を始める際は、以下の点を重視しましょう。
- 雇用契約書を交付してくれるか
- 社会保険・厚生年金の加入があるか
- 給与体系や勤務時間が明確か
ハローワークや転職エージェント、若年層向けの就職支援サービスを活用することで、安心して働ける企業に出会える可能性が高まります。
まとめ|法に則って退職し、次のステップへ進もう
雇用契約書がなく社会保険も拒否された職場に対して「辞めたい」と思うのは自然な感情であり、それを正当に伝えて行動することは決して筋違いではありません。まずは自分の生活と権利を守ることを最優先に、冷静に退職の意思を示し、次のキャリアへと一歩踏み出しましょう。
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