チケットや物品の個人間取引で、「当日手渡し」「入場後にPayPayで送金」といった方法を提案されるケースがあります。一見安心できそうな取引方法ですが、実際には思わぬトラブルに発展することも。本記事では、PayPayを使った対面取引での詐欺リスクや注意点、取引前に確認すべきポイントについて解説します。
当日手渡し+対面PayPay送金取引とは
この方法は、イベント会場などで「現地で会ってチケットを手渡しし、その場でPayPay送金を行う」というものです。お互い顔を合わせるので、安心感があるように見えるのが特徴です。
しかし、実際には取引のタイミングや手順をめぐって、トラブルが起きることがあります。特に金銭の受け渡しが完了する前に相手が離脱するケースや、送金後の連絡不通といったリスクが存在します。
この方法で詐欺は成立するのか?
答えは「はい、成立する可能性があります」。特に以下のようなケースが想定されます。
- 入場後に送金すると約束しても、チケットを受け取ってそのまま逃げられる
- 送金画面を見せるふりをして実際には送金していない
- 偽の送金完了画面を提示される(スクリーンショット詐欺)
たとえ対面であっても、送金前にモノを渡すことで詐欺の成立リスクが生まれます。現金とは違い、デジタル送金には確認のタイムラグがあるため、そのスキに逃げられるケースもあります。
ドタキャンによる損失はあるのか?
取引前に送金していない限り、金銭的な直接の損失はありません。しかし、次のような間接的な損害が考えられます。
- チケットを手に入れる予定が崩れ、イベント参加ができなくなる
- 会場までの交通費や時間の無駄
- 相手に個人情報(LINE IDや電話番号など)を知られるリスク
金銭被害はなくとも、精神的・時間的な損失は無視できません。
安全な取引をするための対策
少しでも安全に取引を行うためには、以下の点を徹底しましょう。
- 送金を先に完了してもらう:物品を渡す前に、PayPayの送金履歴を実際にアプリで確認しましょう。
- スクリーンショットでなくアプリ画面を確認:偽装画像に騙されないよう、操作画面で取引番号や日時を確認。
- 可能であれば同伴者を連れていく:人目のある場所での取引により、詐欺抑止力を高めます。
- 事前に一部金額を送金してもらう交渉:全額でなくても、信用担保として有効な場合があります。
信頼できる人との取引以外では、できるだけフリマアプリや公式リセールなど、第三者の仲介があるサービスを使うのが安心です。
PayPay送金は取り消しできる?
PayPayの個人間送金は、一度完了すると取り消しや返金が原則できません。万が一詐欺被害にあっても、PayPay側では返金対応ができないため、警察への相談や被害届提出が必要になります。
相手の情報が限定的な場合は、立証が難しくなるケースも多く、泣き寝入りになる可能性もあります。
まとめ:対面でも油断禁物、事前準備が肝心
「当日手渡し・入場後にPayPay送金」という取引形態は一見安全そうに見えますが、詐欺やドタキャンによるトラブルが起こるリスクがあります。少しでも安全性を高めたい場合は、事前送金の工夫や信頼できる相手との取引に限定するなど、慎重な対応が必要です。
トラブルを未然に防ぐには、やはり公式な販売ルートや信頼性のある仲介サービスを利用するのがベスト。対面だから大丈夫、と思わず、一つひとつの手順を丁寧に確認しましょう。
コメント