家族が共済組合の扶養になったときの手続きと国民健康保険の脱退方法|重複加入を防ぐポイント

国民健康保険

家族の中で就職や退職により保険の切り替えが必要になった場合、国民健康保険と勤務先の健康保険(共済組合など)との間で、手続きが複雑になりやすく、保険の重複加入や資格喪失のタイミングに戸惑う方も少なくありません。この記事では、共済組合から資格取得通知書が届いた後の具体的な手続き方法や、二重加入の防ぎ方を解説します。

共済組合の資格取得通知書が届いたらするべきこと

共済組合からの「資格取得通知書」は、あなたが被扶養者として認定されたことを示す重要な書類です。これを受け取った時点で、共済組合の健康保険に正式に加入している状態となります。

つまり、今まで加入していた国民健康保険は脱退手続きを行う必要があります。このまま放置しておくと、国保と共済保険に重複加入している扱いになり、保険料の二重支払いが発生する恐れがあります。

国民健康保険の脱退手続きの方法

脱退手続きは、お住まいの市区町村の役所の保険担当窓口で行います。必要な持ち物は以下の通りです。

  • 共済組合の資格取得通知書の写し
  • 本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)
  • 印鑑(自治体によっては不要の場合あり)

手続きの際、「国保からの脱退理由」を明確にする必要があります。たとえば、「2024年4月1日より息子の扶養に入り、〇〇共済組合の保険に加入」といった形で説明します。

医療機関での受診時に注意すること

保険証が切り替わるタイミングで通院している場合、病院では新しい共済組合の保険証を提示する必要があります。古い国保の保険証は使用できません。

万が一、切り替えが間に合わず国保の保険証で受診してしまった場合は、あとから医療機関や保険者に申し出ることで精算が可能です。ただし、二重請求や給付トラブルを防ぐため、保険証の提示には注意しましょう。

保険の切り替えでよくあるトラブルと対策

よくあるトラブルとして、「国保を脱退していなかったために、後日になって保険料の請求書が届いた」「病院で保険証の種類が違うと指摘された」などがあります。これらは保険の切り替えがうまく行われていないことで発生します。

これを防ぐには、共済組合の保険証が届いたら速やかに市役所で脱退手続きを済ませ、古い保険証は破棄または返却するようにしましょう。

具体例:自営業の夫が病気で退職、息子の扶養に入ったケース

例えば、自営業だった夫が病気で働けなくなり、収入が途絶えたため、2024年4月から息子(公務員)の扶養に家族全員が入った場合、この家族は国民健康保険を脱退し、共済組合の被扶養者として保険加入することになります。

この時、共済組合から送られてくる「資格取得通知書」を持参して市区町村役場で国保の脱退届を出すことで、重複加入を防ぐことができます。

まとめ:保険の切り替え時は速やかな脱退手続きが重要

共済組合の資格取得通知書が届いた時点で、保険の切り替えは始まっています。旧制度(国民健康保険)からの脱退を忘れずに手続きすることで、保険料の無駄な支払いを防ぎ、スムーズに医療を受けることができます。困ったときは、お住まいの自治体や共済組合へ遠慮なく相談しましょう。

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